「フィフティシェイズ」シリーズの最終章となる「フィフティ・シェイズ・フリード」が2018年10月に公開となりました。
「フィフティ・シェイズ・フリード」は世界的にも人気な官能ラブストーリーでフィフティシェイズシリーズの最終章(3作目)となっています。全世界のシリーズ累計興収は13億円を誇る大ヒットシリーズです。
最終ということもあって、今までのストーリーが全て繋がる気持ち良い展開でした!今回はそんな「フィフティ・シェイズ・フリード」の感想とネタバレ解説を紹介していきます。
目次
映画「フィフティ・シェイズ・フリード」を観て学んだ事・感じた事
・真実の愛の形と相手を思いやる気持ちの大切さ
・恋人と正しい距離感
・男なら時に下手に出てあげることも大切だということ
映画「フィフティ・シェイズ・フリード」の作品情報
公開日 | 2018年10月5日 |
監督 | ジェイムスフォーリー |
脚本 | E・L・ジェイムズ |
原作 | E・L・ジェイムズ |
出演者 | アナスタシア・スティール(ダコタ・ジョンソン) クリスチャン・グレイ(ジェイミー・ドーナン) ジャック・ハイド(エリック・ジョンソン) ケイト・キャヴァナー(エロイーズ・マムフォード) ミア(リタ・オラ) |
映画「フィフティ・シェイズ・フリード」のあらすじ・内容
フィフティ・シェイズ・フリードは最終章ということもあり、冒頭からハッピームードが満載です。アナとクリスチャンの結婚式やハネムーンのシーンから本編は始まります。
幸せいっぱいなアナとクリスチャンでしたが、アナが勤めていた出版社の元上司であるジャック・ハイドがアナに復讐を始めます。
元々、アナは自分に手を出そうとしたジャック・ハイドを首にしたのですが、そのことが許せなかったジャックが復讐を計画したのです。また、ジャックはアナの夫でもあるクリスチャンも憎んでいました。
しかし、二人はお互い支えあい、周りの力も借りながらジャックをなんとか警察に引き渡すことに成功します。
映画のラストシーンで、子供と一緒に高級住宅地にて幸せに暮らすシーンが出てきます。
映画「フィフティ・シェイズ・フリード」のネタバレ感想
前作に続いてキャストが豪華!
フィフティシェイズシリーズはとにかくキャストが豪華なことで有名です。
アナスタシア・スティールを演じるのはダコタ・ジョンソンで、クリスチャン・グレイを演じるのはジェイミー・ドーナンとなっています。
この二人は前作からキャストが変わっていませんが、アナは艶やかで大人っぽくなっており、クリスチャンは強く優しくなっています。時間が経ってもその見た目が衰えることがありません。
続いて、フィフティ・シェイズ・フリードでも重要な存在となるジャック・ハイドを演じるのはエリック・ジョンソンです。エリック・ジョンソンは今までTVドラマを中心に活躍していることが多くなっていましたが、代表的案ドラマに多数出演しています。
そして、最初の作品から出演しているリタ・オラですが、今作でもクリスチャンの義理の妹であるミア役として出演しています。
豪華なキャストで出来上がっている作品となっているため、世界的にも話題となっています。
フィフティシェイズシリーズの結末
フィフティシェイズシリーズは世界的にも人気となっているシリーズとなっており、映画のみを観ている人にとっては結末が気になって仕方がなかったことでしょう。
フィフティシェイズシリーズの序章でもある「フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ」はバッドエンドとなっており、観ている人も先が気になる終わり方をしました。そのため、今作「フィフティ・シェイズ・フリード」の終わり方が気になる方も多かったと思います。
フィフティ・シェイズ・フリードのエンディングシーンは、アナとクリスチャンが購入した高級住宅で生まれた子供と三人で遊ぶ姿が描かれています。この時のアナのおなかが膨らんでいることから、二人目を妊娠していることも明らかです。
また、クリスチャンは作中で出産に関して反対していましたが、ラストシーンでは子供遊んでおり、CEOとは思えないほどデレデレとなっています。
出産前の時点では男性が将来に関して不安を感じていることが多いですが、生まれるとあっという間にパパの姿になります。
クリスチャンもまったく同様で子供が生まれた結果、父親の顔になっていました。エンディングのわずかなシーンですが、ちょっとしたクリスチャンの変化を楽しめます。
対照的にアナは落ち着いた雰囲気で本を読んでいます。お腹に子供がいるので、ゆったりとしていますが、顔つきはもう母親となっています。
最初の頃のアナの幼さは一切に感じないような姿になっており、シリーズを通して見ている人は成長を実感することでしょう。
今までの不幸の事件を払拭するような幸せなエンディングシーンとなっています。とても心温まるシーンとなっており、シリーズを通して観てきた人が納得するような結末となっています。
世界各国の絶景が見られる!
フィフティ・シェイズ・フリードはアナとクリスチャンの結婚シーンからスタートしますが、結婚後すぐにハネムーンに行きます。
二人が訪れるスポットが綺麗な絶景が多くなっており、ついつい見入ってしまうよう映像となっています。
映画序盤のハネムーンのシーン以外にもアナとクリスチャンが出かけるところは綺麗なところが多いです。お出かけのシーンだけでも十分見応えがある映画となっています。
第1作や第2作では自宅が舞台となることも多くなっており、世界中を周るような描写は一切ありませんでした。
しかし、今回は比較的移動の場面が多くなっています。新しく住もうとしている二人の新居に行く際にも二人のドライブシーンがあったり、休日にはクリスチャンの飛行機でバカンスに出かけたりするなど、お出かけのシーンが多いです。
そのため、今までのシリーズでは市街地の映像が多かったことに対して、今作では自然豊かな映像が多くなっています。
自然豊かな映像が多いため、以前のシリーズとはまた違った映像美を堪能することができます。旅好きな人はその世界観に浸れることでしょう。
海外の街中の映像が好きだったり、自然の映像が好きだったりする人は前半部分はかなり見ごたえのある映画となっています。
クリスチャンから見る恋をしている男性の姿
クリスチャンは少し特殊な性癖の持ち主です。むしろその部分がこの映画を代表する部分と言っても良いでしょう。クリスチャンは典型的なサディストとなっており、自分の家に専用の部屋を持っているほどです。
最初の作品である「フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ」では、このサディストの性格が行き過ぎてしまった結果、アナに振られてしまう形となりました。しかし、これはクリスチャンのアナに対する心配とこのサディストの部分が混濁してしまった結果となっています。
クリスチャンはアナのことが好きで仕方がなかったゆえに独占欲が働いてしまい、アナにボディガードをつけるようになります。アナは仕事熱心であるため、普通に仕事をこなしたいのですが、ボディガードがいるせいで窮屈に感じてしまいます。
これに乗じて、クリスチャンのサディストな部分もアナは不快に感じてしまい、「自分はただこの人の趣味に付き合わされているだけなんだ」と思ってしまいます。
ストレスが溜まりに溜まってしまい、結果的に破局を迎えてしまうというのが「フィフティシェイズオブグレイ」のシナリオとなっています。
このときのクリスチャンは自分を押し付けながらもアナをしっかりと愛していましたが、そのバランスが取れなくなってしまい、このようなバッドエンドを迎えてしまいました。
次作の「フィフティ・シェイズ・ダーカー」では、クリスチャンが結局アナのことを諦めきれずに猛アプローチするところから始まります。
クリスチャンは相変わらずのサディストですが、この作品ではクリスチャンの暗い過去が明らかになります。作中ではCEOを務めており、敏腕な部分を見せているクリスチャンですが、決して順風満帆ではなかったところを見せています。
そんなクリスチャンの弱さも見えたところで、アナもクリスチャンを受け入れることになります。アナも職場での嫌がらせなどもあり、仕事上での悩みが尽きない状況でした。しかし、これを知ったクリスチャンがお金の力によって、アナに嫌がらせをしている人たちを左遷させます。
その中にいたのが、フィフティ・シェイズ・フリードに出てきたハイド・ジャックとなっています。ハイド・ジャックはフィフティシェイズダーカーでアナやクリスチャンによって、クビにされてしまい、出版社を追い出されてしまいます。
結果的にアナやクリスチャンの周りの状況が整理されていき、二人もめでたくゴールインという形になります。
歪な形から始まった恋愛ではありますが、二人は結ばれて結婚するシーンから始まったのがフィフティ・シェイズ・フリードとなっています。
フィフティ・シェイズ・フリードでは既にカップルではなく夫婦となっているため、夫婦なりの問題が出てきます。アナは結婚してからも仕事を熱心に続けていますが、クリスチャンとしてはアナの身が心配です。そのため、クリスチャンはアナのボディガードをつけます。
しかし、アナとしては普通に親友と遊びたい気持ちもあり、クリスチャンから仕事から直接帰るように指示があった日に親友と遊びに出かけてしまいます。
これがボディガードを通じてバレてしまうことに加えて、家に帰ったアナがジャック・ハイドに襲われてしまいます。
クリスチャンとしては、妻を守れなかったということもあり、アナの周りの警備をしっかりと固めます。
また、結婚すると自然と話題に上がってくるのが、子供の話です。現にフィフティ・シェイズ・フリードの話の中でアナが妊娠してしまいます。
しかし、クリスチャンはまだ父親になる心の準備が出来ていませんでした。これは自分の育ってきた環境のこともあってのことで、アナがクリスチャンに妊娠したことを伝えた時に、クリスチャンはアナに激昂します。
アナはもともと注射によって、妊娠しないようにしていましたが、注射を使用するのもサボってしまったことがきっかけで妊娠してしまったのです。
クリスチャンとしては妊娠しないと思っていたのですが、突然の妊娠の報告によって激昂してしまいます。
クリスチャンはその報告を聞いたショックから、報告を聞いた夜に前の彼女と飲みに行ってしまいます。
このことがきっかけとなり、アナとクリスチャンの関係性も不安定になっていきます。
フィフティ・シェイズ・フリードは最終的に仲睦まじい形で終わりますが、最後にクリスチャンが「自分のペースに持ち込みたいのに、結局君のいいなりだ」というようなフレーズを口にします。
クリスチャンに限らず、男性は自分の理想通りに動かしたい気持ちが強いかと思いますが、恋人の言うとおりに動いてあげるのも時には必要なのかもしれません。
アナから見える母親の強さ
アナはもともと恋愛経験のない女子大生としてクリスチャンの前に現れました。たまたま、クリスチャンの元にインタビューに行ったことがきっかけで二人の恋が始まりました。
まだ恋愛なんて知らない女の子が今作の最後には母親となります。
今までの作品を通して、「フィフティシェイズオブグレイ」と「フィフティシェイズダーカー」のアナはどこか恋愛に戸惑っていたり、自分の仕事とプライベートのバランスが取れなかったり、余裕がなかった印象が強かったです。
しかし、今作のアナは「アナ・ステイシア」としてしっかりとしたライフバランスを構築しています。自分の私生活に関して自分で責任を持つようになっており、クリスチャンがいなくても生活していけるようになっています。
女子大生で仕事に関しても社会に関しても何もわからなかったアナが成長していることは全作品を見ている人なら分かるかと思います。
大人になったとも言えますが、それよりも今作では母親になったということが第一に言えるでしょう。子供を身ごもったアナはクリスチャンと揉めた際にも自分一人でも育てるという発言をしています。
母性愛に目覚めたアナに対して、クリスチャンはまだ子供の存在を認めきれずに子供の存在を拒絶しています。
今まではクリスチャンが若手CEOという立場もあり、アナが女子大生であったことから立場的に見るとクリスチャンの方が上だったようにも感じましたが、今作ではそれが逆転しています。
仕事もしっかりと働き、クリスチャンとの仲のこともしっかりと考えていたアナが圧倒的に強くなっています。一方でクリスチャンは少し弱みを見せる機会が多くなっています。
シリーズを通して見ている人であれば、このアナの成長ぶりに注目する人も多いでしょう。「母は強し」と言いますが、まさにアナが母親として強くなっていく様子がうかがえるのが今作品となっています。
カップルから夫婦になったことによる変化
今作はアナとクリスチャンの結婚生活にフォーカスをあてた作品となっています。今までの作品は恋人という関係となっていましたが、今作では少し今までの境遇とは違います。
恋人から妻になったアナはクリスチャンの家政婦がやっていた料理も自分がやるという意志を見せます。
クリスチャンも旦那として妻を守らなければいけないため、アナの周りにボディガードをつけます。もちろん、CEOとしての業務も続けており、海外での会議などもある際にはアナを会議の場所まで同行させようとします。
しかし、アナとしては結婚したからといって仕事を辞めたいわけではなく、逆にバリバリ仕事を続けていきたいという気持ちが強いです。
恋人同士の時はそこまで仕事や二人の時間に干渉することが多くはありませんでしたが、結婚生活となるとお互いのことが気がかりになりますし、お互いの意見がぶつかることも多くなります。
旦那としての気持ちと妻としての気持ちがぶつかっていく中で夫婦としての形が出来上がっていくのも今作の見所と言えるでしょう。
ジャック・ハイドの復讐劇
ジャック・ハイドはアナの元上司として作品に出てくる人物です。しかし、フィフティ・シェイズ・フリードから見るといったいどんな人物であるのかわかりません。
ジャック・ハイドは第2作であるフィフティシェイズダーカーで、アナが勤務している出版社の上司でした。しかし、その上司という立場を利用してアナに近づいていき、アナと結ばれようとします。アナはこのことを拒否していましたがあまりにも嫌がらせが続きました。
アナはこのことをクリスチャンに打ち明けた結果、クリスチャンがこれに激高してジャック・ハイドをクビに追い込みます。これによって、ジャック・ハイドは出版社を追い出されてしまい、代わりにアナが編集長代理をすることになります。
アナには荷が重い役職でしたが、アナは立派に努めます。ジャック・ハイドとしては職を失い、自分が狙っていた女性とも結ばれずに終わってしまい、不遇の結果となってしまいました。
そんなジャック・ハイドが今作では帰ってきます。幸せな生活を送っているアナとクリスチャンに対して嫌がらせを繰り返すようになります。
捕まっていたジャック・ハイドですが、釈放も決まり外の世界に出たことでアナへの嫌がらせも本格化します。
クリスチャンの義理の妹であるミアを誘拐して、アナに大金を要求します。ジャック・ハイドはアナにこのことを他言せず、一人で取引現場に来るように伝えます。
アナとクリスチャンを恨んでいるのに対して、アナだけ呼び寄せてクリスチャンは事件に関わらせない手段を取るあたり卑怯な人物であることは明らかです。
しかし、アナはこの取引に拳銃を持って行っており、ジャック・ハイドは足を撃たれてしまい、そのまま警察に再逮捕されてしまいます。
逮捕される形となってしまったジャック・ハイドですが、展開が少し不幸すぎるため、ジャック・ハイドの同情する人も多いでしょう。
しかし、クリスチャンの会社で発火事件を起こしたり、アナを脅したりなど犯罪を繰り返していたので、逮捕されても仕方がないという声も多いです。
そして、作中の最後にですがジャック・ハイドとクリスチャンが同じ児童養護施設で育ったということも明らかにあります。この事実にクリスチャンもショックを受けています。
ジャック・ハイドがこのような人物になってしまったことにもしっかりとした背景があることが明らかになります。
官能的なシーンが前作よりも多め
アナとクリスチャンが送る夫婦生活の中で見所の一つでもある官能的なシーンが今作では多くなっています。
結婚したので当然といえば当然かもしれませんが、ハネムーンの際にもありますし、日常のシーンでも頻繁にあります。カップルで見に行く際には少し注意が必要かもしれません・
しかし、今までの二人の官能的なシーンと少し違うのはしっかりと愛し合っているということです。
今までの作品でのシーンはどちらかといえばクリスチャンの癖にアナが合わせていたという感じでしたが、今作ではお互いノリノリなシーンが多いです。時にはアナからクリスチャンを求めるシーンもあります。
ある意味で今作は官能的な部分もボリュームアップしており、今までよりも激しさを増していると言えるでしょう。
二人の愛が深まっている証拠でもあるので、良いことですが男性の方はちょっとドキドキするかもしれません。
サウンドトラックが本当に良い!
フィフティシェイズシリーズはとにかく採用されている音楽が良いことで有名です。サウンドトラックが発売されると人気が高いため、ビルボードランキングの1位や2位になることが多くなっています。
今回のフィフティ・シェイズ・フリードのサウンドトラックも発売されています。今回のサウンドトラックも人気が高くなっており、売上数も高くなっています。
ヘイリー・スタインフェルドとブラッドポップ「Capital Letters」や作品にも出ているリアムペインとリタ・オラ「For You」などの楽曲が入っており、全22曲が収録されています。
どの楽曲も素晴らしいものとなっており、一度フィフティ・シェイズ・フリードを観た人は世界観に浸ることが出来るでしょう。
映画を観たという人はぜひともサウンドトラックを購入することをオススメします。
タイトルの「フリード」とは
今回の作品のタイトルに出てくる「フリード」となっていますが、その意味を理解している人は少ないです。
フリードは英語で「解放」という意味になっています。アナにとっては元上司であるジャック・ハイドのしがらみからの解放が今作で行われました。
一方で、クリスチャンは自分自身の暗い過去からの解放となっています。今作の最後のシーンでは、自分の母親の墓が見つかり花を手向けに行くシーンがあります。自分の過去にけじめをつけるような意味もあるシーンとなっています。
また、自分の養護施設にジャック・ハイドが同じように在籍していたことも明らかになっており、クリスチャンの過去に関しては全てが明らかになっています。
そういう意味でも「フリード」というタイトルはピッタリとなっています。
観るならシリーズを通して観ましょう!
フィフティ・シェイズ・フリードから作品の存在を知ってフィフティ・シェイズ・フリードから観ようと思っている人もいるかもしれませんが、一旦ストップをかけましょう。
フィフティシェイズシリーズに関しては前作を知らないと、物語を読めない部分もあります。もちろん、全てがわからないわけではありませんが、前作を観てからの方が楽しめること間違いなしです。
そのため、「フィフティシェイズオブグレイ」と「フィフティシェイズダーカー」を観てから今作を観るようにしましょう。