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映画『テッド(ted)』ネタバレ感想・解説!下品な内容で好みが分かれるかも…吹き替え版と字幕版を比較解説

映画「テッド」のあらすじ・内容

かわいい見た目に反して中身がおっさんなテディベアで有名な映画『テッド(ted)』。

下品な内容なので人によって好みが分かれるかもしれませんが、個人的には吹き替え版の声も気に入りましたし、笑ってちょっと泣いてまた笑えるような面白い映画だと感じました。

今回はそんな『テッド』についての詳しい感想と解説をご紹介していきます。感想と解説ではネタバレを含みますので、映画ご視聴前の方やネタバレを避けたい方はご注意ください!

目次

映画「テッド」を観て学んだ事・感じた事

・有吉弘行さんのテッドが意外と自然
・1人で笑いたい時に観るのがおすすめ
・下ネタ、下品さ、ネタっぽい笑いがお好きな方に

映画「テッド」の作品情報

公開日2013年01月18日
監督セス・マクファーレン
脚本セス・マクファーレン
出演者マーク・ウォールバーグ(ジョン・ベネット)
ミラ・クニス(ロリー・コリンズ)
セス・マクファーレン(テッド)
ジョエル・マクヘイル(レックス)

映画「テッド」のあらすじ・内容

映画「テッド」のあらすじ・内容

8歳のクリスマスの時、両親からテディベアのぬいぐるみをプレゼントしてもらった友達のいない少年、ジョン・ベネット。

大喜びしたジョンはそのぬいぐるみにテッドと名付け、片時も離さず本当の友達のように接しはじめます。しかし、テッドはあくまでもぬいぐるみ…人間のように話したり遊んだりはしてくれません。

ジョンはある夜、「テッドが本当にしゃべってくれたらいいのに…」と星に願います。
すると奇跡が起こりテッドに命が宿ってしゃべったり動いたりするようになり、いつまでも仲良く一緒に暮らし、本当の意味でジョンの1番の親友になってくれました。

それから27年の歳月が流れましたが、35歳になったジョンとテッドはまだまだ仲良く一緒に暮らしていて…。

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映画「テッド」のネタバレ感想

映画「テッド」のネタバレ感想© 2012 – Universal Pictures

ぬいぐるみに命が宿るというメルヘンチックな雰囲気を漂わせつつ、内容は下品でネタっぽいというギャップで笑えました。

また、映画全体のテンポも良くて、2人の日常だけでグダグダになることなく適度にイベントが起こってくれるので、笑いながら観やすいような映画だったと思います。

ジョンのことを思って動き回ったり身を引こうとしているテッドに切なさを感じたり、ラストではちょっと泣けるような展開もあるので、人によっては意外と胸にグッとくるものがある映画かもしれません。

ダメな大人になったトイ・ストーリーみたいな内容

ダメな大人になったトイ・ストーリーみたいな内容© 2012 – Universal Pictures

序盤は小さい頃から本当の友達のように大切にしていたぬいぐるみに命が宿り、人間のように動き出したり話し出したりするという映画『トイ・ストーリー』のようなメルヘンチックな内容になっているのですが、そこからかなりダメな大人という展開に広がっていきます。

雷が怖いと怯えていた純粋なジョンが大人になり、恋人ができて、レンタカー屋で仕事をするようになるというところまではいいのですが、子供の頃から純粋なまま大人になってしまっているあまり、社会人としては完全にダメな大人になってしまいました。

テッドの方も最初はコロコロふわふわした優しい言葉遣いのぬいぐるみだったのですが、成長というか歳を重ねたことでおっさん化が進み、口はみるみる悪く下品に、2人で麻薬を吸うようなどす黒いぬいぐるみになってしまいます…。

最初が心温まるピュアな子供とぬいぐるみで始まる分、ここまで汚い大人になったのか…と落差がひどくてギョッとするものがありましたね。

汚い大人になっても仲良くずっと一緒にいる点に関しては微笑ましいのですが、しゃべっていることとやっていることがかなりアダルトな内容なので、ダメな大人になったトイ・ストーリーという印象が強いです。

 

ただ、トイ・ストーリーと決定的に違うのが彼女・ロリーの存在。テディベアのぬいぐるみといつまでもべったりのジョンに対して、彼女はちょっと呆れ気味というか嫌気がさしている感じがあり、ジョンにテッドと離れるように促すことが今作での大切なポイントになります。

自分の立場になって考えてみると確かに…と共感できる部分でしたし、彼女の発言でストーリーが違った方向に進んでいくのが面白いなと個人的には思いました。

ジョンもテッドも彼女もみんな下品

ジョンもテッドも彼女もみんな下品© 2012 – Universal Pictures

テッドと言えばかわいい見た目に反して下品なおっさんテディベアという印象が強いですが、実は下品なのはテッドだけではなく、ジョンもロリーもテッドの彼女ももれなく全員が下品でした。

小学生のようなくだらない下ネタからかなり際どい下ネタまで、ドストレートな単語が会話の中で飛び交っていたり表現されていたり、子供には聞かせたくない様な下品な表現、低俗な話題や訳の分からないことで盛り上がっていることも多いです。

 

個人的に一番好きだったのは、テッドが呼んだデリヘル嬢がテッドとジョン達の家の床に『お土産』を残す話。最高に最低でくだらなくて、片付けをしているロリーが不憫だわであれには声を出して笑いました。

ジョンの家を出た後にテッドが就職したスーパーの店長のやり取りなども訳が分からなくて、テッドが悪さをする度にどんどん昇進していくのも面白かったです。そして、そのスーパーで出会った1人の女性がテッドの彼女になります。

テッドの彼女が良いキャラをしていて、テッド・ジョン・ロリー・テッドの彼女と4人で食事をしている時にロリーとテッドの彼女が言い合いになるのですが、その時の汚い発言が女性らしい下品さとか下ネタ感がにじみ出ていて笑えましたね。

男性よりもえぐい下ネタを言って周りが引いている感じとか、妙にリアルな表現だったと思います。

 

今作はとにかく全員下品ですし、ほとんどが下品なシーンです。下品なシーンは笑えますし、テッドの周りを固めるキャラクター達が全員下品なことに関しても特に違和感はないので大丈夫ですが、下ネタや下品さが苦手な方だと不愉快に感じてしまう映画かもしれません。

映画『トレインスポッティング』も下品なシーンが多かったのですが、今作とは下品の方向性がかなり違います。

今作の方がストレートな言葉や表現による下ネタは多いのですが、かなりオーバーな表現がなされていますし、ファンタジー要素のある明るいコメディ映画だからか非日常的な下ネタという印象があり、観やすさと笑いやすさは今作の方が圧倒的にありました。

ただ、誰かと一緒に観るのはおすすめしません。内容が内容だけに家族・友達・恋人と観ると少し気まずくなりそうな印象があるので、1人で笑いたいときに観ることをおすすめいたします。

テッドのことを思うと切ない

テッドのことを思うと切ない© 2012 – Universal Pictures

今作では主人公であるジョンよりもどちらかと言えばテッドの方に感情移入して、テッドのことを思うと切なくなるような映画でした。

親友のテッドと彼女のロリーを選び切れず、どっちつかずのフラフラした態度を取り続けて結局どちらも苦しめて最後にはテッドに八つ当たりするような、子供のままで責任感も決断力もないジョンをテッドはずっと支え続けています。

どんなにケンカしてもひどいことを言われても、何だかんだでずっとジョンのことを思って見捨てることができず、ジョンの幸せを願い、ずっと友達としてジョンを支えている姿には切ないものがありましたね。

ジョンとロリーの別れの危機にもジョンに雨の中知らせに行って、ロリーとレックスが行ったコンサート会場の歌姫にジョンを紹介したり、ロリーのところにも1人で説得しに行ったり…ジョンのためにとかなり頑張っています。

「全部自分が悪い」「テディベアがいたんじゃジョンはずっと子供のままだ」と言って、ジョンのために消えようと考えているシーンなどには少し涙が出ました。個人的にはどう考えてもジョンが悪いと思うのですがね。

 

小さい頃から大切にしているぬいぐるみに命が宿って動き出す、親友としてずっと一緒に仲良く暮らしてきたというだけであれば良い話で終わるのですが、大人になったことで立場が変わり、子供のままではいられない状況になってしまうというのは悲しいことですね。

今作では結局テッドとも友達のままロリーと結婚するという結末になりますが、たとえ今回は丸く収まっても、また同じようなことは何度も起こるのではないでしょうか。

物・友達を大切にしていると言えば聞こえはいいかもしれませんが、現実世界で考えればぬいぐるみをずっと大切にしている男性というのには少し抵抗がありますし、恋人・妻である自分よりも友達を優先し過ぎるというのも考え物ですよね。

そういったファンタジー要素のあるいい話と、現実的に考えた時の問題が良い塩梅でストーリーに組み込まれていて、個人的には感情移入しやすい映画でした。

私はテッドに感情移入していましたが、趣味や友人を大切にする人であればジョン、好きだが友人ばかりを優先する恋人に悩んでいる方だとロリーに感情移入するかもしれませんね。

突然始まるぬいぐるみ誘拐

突然始まるぬいぐるみ誘拐© 2012 – Universal Pictures

基本的には下ネタや笑いをメインにテッドとジョンのふざけた日常、ケンカや別れが中心のストーリーになっているのですが、映画後半ではテッドが誘拐されるという展開があり、そこから映画の印象がガラッと変わるようになっています。

ほのぼのした日常から突然テッド誘拐、監禁、鬼ごっこが始めるので少しビックリしましたし、怖い部分もありました。

特に誘拐犯の自宅に監禁されている時に、汚い言葉遣いはいけないと子供に耳を引っ張られて千切れてしまい、それをホチキスで留めているのはぬいぐるみだから痛くないはずなのにと思いながらも怖かったです。

誘拐されているのがぬいぐるみだし口が悪いということで、やや緊張感や恐怖は薄れるのかもしれませんが、誘拐されるあたりからコメディ映画とは思えないくらい割とシリアスな展開に変化しました。

 

ただ、テッドはそんな中でも笑いを忘れません。

本気のカーチェイスが繰り広げられている中、誘拐犯の子供であるぽっちゃり少年が自分に近寄ろうとしている時にテッドが「くるな!スーザン・ボイル!」と言っていたり、自分に向かってきたぽっちゃり少年をジョンが普通に殴って「誰かが星一徹にならないと」と言ったり、笑いどころは用意されています。

元ネタが分からないと笑えないと思われるかもしれませんが、シリアスなシーンでその名前が出てくるだけで面白いという部分もあるので、元ネタが分からなくてもついクスッと笑えるような笑いどころだったと感じました。

個人的には、カーチェイスでジョンじゃなくてロリーが運転しているのも好きなポイントでしたね。テッドを家から出そうとジョンに持ちかけてはいますが、ロリーはテッドを嫌いなわけではないということがよく分かる良いシーンだったと思います。

泣かせたくせに笑えるハッピーエンド

泣かせたくせに笑えるハッピーエンド© 2012 – Universal Pictures

テッドが半分に千切れてただのぬいぐるみに戻ってしまうラストシーンは泣けましたね。

お腹に傷がある時からハラハラして、鉄塔に上っている時に誘拐犯が何度も足を引っ張っていたので千切れてしまうのかなとは思っていましたが、実際に半分に千切れてしまったときにはぬいぐるみとは思えないくらいショッキングで、鳥肌がぞわっと立つような感覚がありました。

 

そして、千切れたテッドの上半身、下半身、漏れ出した綿がハラハラと野球場に降ってくるシーンではさながら殺人シーンのような恐怖感と、アニメのヒロインが亡くなるときのような切なさと、映画『天空の城ラピュタ』でシータが天からゆっくりと舞い降りるような神秘的な雰囲気があります。

私はテッドに感情移入していたためにそう思ったのかもしれませんが、あのシーンだけはただのコメディ映画、ぬいぐるみが壊れたではくくれないものがありましたね。

その後にテッドのパーツを拾い集めて大急ぎで家に帰り、綿を詰め直して縫い留めようと、なんとか元に戻そうとするのですが、テッドが動き出すことはありませんでした。ジョンは大嫌いな雷が鳴っていても反応することもできずに眠りにつきますが、ロリーだけが起き上がって流れ星を眺めながら祈ります。

すると、翌朝にはテッドが元通りの身体になって動き出すのです!全員の想いを再確認できたところでジョンとロリーは結婚!

泣かせたくせに全てがハッピーエンドになり、幸せな状態で映画が終わるかと思いきやその後のアフターストーリーで笑わせにきます。

テッドはまたスケベなことをして店長に昇格。
レックスはうつ病になり屁のガス爆発で他界。
誘拐犯は告訴されたものの罪名がくだらないと告訴取り下げ。
ぽっちゃり少年はトレーナーを付けて減量に成功。

ハッピーエンドのあとにくるそれぞれのなんともくだらないアフターストーリーが笑えて、最後はコメディ映画としてエンディングを迎えました。

ほっこりハッピーエンドで終わるのではなく、最後はくだらない感じで終わってくれたのがテッドらしいというか、冒頭の展開から一貫性があって個人的には好きでしたね。

「テッド」の吹き替え版と字幕版の比較や解説

「テッド」の吹き替え版と字幕版の比較や解説© 2012 – Universal Pictures

テッドについての感想を調べてみると「テッドの字幕版がひどい」という意見があるそうなので、そんなに字幕版がひどいものなのか吹き替え版と字幕版を比較してみて吹き替え版の良い点・字幕版の気になる点について、どちらがおすすめなのかをご紹介していきます。

個人的な意見にはなりますが、どちらを観るか悩んでいる方はぜひ参考にしてみてください!

吹き替え版の良い点

吹き替え版の良い点© 2012 – Universal Pictures

吹き替え版ではテッドの声を芸人の有吉弘行さんが担当されているのですが、言われるまで気付かなかったくらい自然な話し方・声でしたし、テッドのかわいい見た目に反しておっさんくさい中身のキャラクターに、有吉さんのゲスっぽさの中に可愛さがあるような声がよく合っていました。

個人的には、映画の吹き替えで声優さん以外の方を起用するのはどうなんだろうと思っているのですが、有吉さんのアフレコはとても良くキャラクターに合っていましたし、今作はコメディ映画ということもあって、声優さん以外の方を起用したことが吉と出たパターンだったかなと思います。

字幕版の気になる点

字幕版の気になる点© 2012 – Universal Pictures

テッドの声が低く渋めな声になっているので吹き替え版よりもおっさん感が強く、吹き替え版と字幕版ではテッドの印象が結構変わるように感じました。ここはお好みですが、個人的には吹き替え版の少し可愛さの残っている声の方が、テッドのイメージと合っているかなと思います。

これが1番気になったのですが、下ネタや下品なネタを吹き替え版の声で聞くのではなく、字幕版の文字で追うことで下品さが増しているような気がいたしました…。下品な言葉でも声で聞くことでセリフの中でサラッと流れていってくれるので笑えるのですが、字幕版だと下品な感じが強すぎて少し笑えない部分がありましたね。

そして、キャラクターがよくしゃべる映画なので、字幕版だと文字を追いかけるのに少し疲れてしまうようにも思いました。

吹き替え版と字幕版はどっちがおすすめ?

吹き替え版が苦手、そのままの声で楽しみたいという方であれば字幕版でも良いとは思いますが、吹き替え版・字幕版のこだわりがない、どちらでも良いという方には吹き替え版をおすすめいたします!

映画「テッド」は下品な内容が苦手でなければおすすめ

映画「テッド」は下品な内容が苦手でなければおすすめ© 2012 – Universal Pictures

放映当時のCMから下品な内容ということは知っていたのですが、実際に観てみると思っていた以上にドストレートな下ネタが多くて少し驚きました。

そういった下ネタや下品さが笑えるという方、ネタっぽい笑いがお好きな方であれば楽しめる映画だと思いますが、そういったものが苦手な方には注意が必要な映画かと思います。

下品な内容さえ苦手でなければ、1人で笑いたい時におすすめな映画です!

映画「テッド」の動画が観れる動画配信サービス一覧

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※2019年6月現在の情報です。

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