2018年10月から3作目の「フィフティ・シェイズ・フリード」が劇場で公開されており、多くの人が劇場に足を運んでいます。
「フィフティ・シェイズ・フリード」はこの1作だけで成り立っているわけではなく、2作目にあたる「フィフティ・シェイズ・ダーカー」の伏線を回収する形となっています。
そのため、2作目を観ていないと分からない点も出てくることでしょう。そこで今回は映画「フィフティ・シェイズ・ダーカー」の感想とネタバレ解説を書いていきます。
目次
映画「フィフティ・シェイズ・ダーカー」を観て学んだ事・感じた事
・すれ違いが起きたとしても歩み寄れば解決できる
・時には一人でゆっくり考えることも必要
・身の危険を感じるような障害も力を合わせれば乗り越えることができる
映画「フィフティ・シェイズ・ダーカー」の作品情報
公開日 | 2017日6月23日 |
監督 | ジェームズ・フォーリー |
脚本 | ナイオール・レナード |
出演者 | アナスタシア・スティール(ダコタ・ジョンソン) クリスチャン・グレイ(ジェイミー・ドーナン) ジャック・ハイド(エリック・ジョンソン) エレナ(キム・ベイシンガー) レイラ(ベラ・ヒースコート) |
映画「フィフティ・シェイズ・ダーカー」のあらすじ・内容
1作目の「フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ」では、アナの純粋な恋愛を求める気持ちとグレイの特殊な性癖を求める気持ちがすれ違ってしまい、別れる形となってしまいました。
別れの感傷に浸っているアナの元にグレイからバラとメールが届きます。メールの内容は「アナの大学時代の友達であるホセの写真の個展に一緒に行かないか」という誘いでした。
グレイはアナに魅力を感じており、アナにアプローチをかけ始めます。しかし、アナとしては距離を保ちたいというのが本音でした。
グレイはアナとレストランで食事をした際に「新しい提案」をします。その提案とは普通の関係からスタートして、お互いに信頼できる状況になったら、グレイの趣味を行っていくというものでした。アナはしぶしぶこれを受け入れます。
しかし、二人の間には元従属者のエレナやアナの上司であるジャック・ハイドが立ちふさがります。予想外のトラブル等も起きたりしますが、その度に二人で励ましあいながら乗り越えていきます。
最終的にはグレイがアナにプロポーズをして、二人はめでたく結ばれる結果となりました。様々な障害やすれ違いがあったものの、アナとグレイは幸せを掴みとります。
映画「フィフティ・シェイズ・ダーカー」のネタバレ感想
【ネタバレ】社会人になり垢抜けたアナの強さが描かれる
前作ではアナがグレイの世界観を理解できずに、別れてしまうという結果でした。アナにとっては人生で初めて大きな恋愛でしたが、愛した人が特殊な性癖の持ち主だったということであえなく失恋してしまいます。
アナは「フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ」の中で大学を卒業しており、出版社への就職も決まっています。今作の中ではこの出版社が舞台になることも多く、社会人になっているということもあってアナの見た目もかなり大人になっています。そんなアナの元に再びグレイが訪れます。
グレイからのデートのお誘いに対してアナは応じる形となりますが、アナの本心としてはグレイとは距離を置きたいという気持ちでした。
しかし、逆にグレイは熱心にアプローチをかけてきます。手を握ってきたり、アナを抱きしめたりなど、前作ではありえないようなアプローチをかけてきます。
そして、グレイはアナに対して新しい提案をします。アナとよりを戻したいと思っていたグレイは、普通の関係からスタートしてお互いのことを信頼できるようになってから、そういった行為を行う提案をします。
アナはこの提案を受け入れていきます。前作では精神的に大きな傷を負ってしまったアナですが、それでもグレイを受け入れよう努力するのです。徐々にグレイとの仲を取り戻し始めたアナですが、そんなアナの周りの人間関係にも暗雲が立ち込めてきます。
アナの会社の上司でもあるジャック・ハイドはアナに好意を寄せており、口説き始めます。かなり本気で口説いていることから、グレイはこのジャック・ハイドという人物をマークし始めます。
そして、アナの勤めている会社をお金の力を使用して買収します。アナの身を守るため決断でした。
かなり危険な女性・レイラ
また、この時アナは会社の前で不気味な女性・レイラに声をかけられています。彼女は後にグレイの元従属者であったことが明らかになります。
レイラはグレイの自宅に入ってきて突然手首を切ろうとした危険人物だということが判明し、アナもグレイも緊張します。レイラは病院に入院していたそうですが、現在は脱走中とのことでした。
レイラは3年ほど前にグレイと関係を持っていた女性で、グレイと別れてからは結婚しています。しかし、なぜ今になってグレイの気を引こうとしているのかは一切分からずじまいでした。
そんな不安が渦巻く状況の中で、グレイの父親が主催する慈善パーティーに招待されることとなります。慈善パーティーの中でもアナの不安を加速させる出来事が起きてしまいます。
慈善パーティーにはグレイをSMの世界に導いた女性であるエレナも来ていました。エレナはアナスタシアがグレイの女性であると判断すると、敵意をむき出しにしてきます。エレナはアナに対して「グレイを傷つけたら私が許さないわ」ということを伝え、アナも「私たちの関係に口出ししないで」ということを伝えます。
アナにとって、初めての恋敵とも言える存在がここでも生まれます。この1日だけで既に元従属者、SMの世界に導いた相手にアナは会っているため、大変疲れる1日だったことが分かるでしょう。
パーティーも終わり二人はグレイの自宅に帰ってきますが、アナの車のタイヤが切り裂かれており、車のボディにスプレーで落書きされていました。レイラの仕業だと分かるのに時間はいりません。グレイはすぐに自宅の中を警備員に調べさせますが、中には誰もいませんでした。
ここまでの展開は今作の中でもとても忙しいシーンでした。ただ、一つだけ言えることはアナが精神的にとても強いということです。
自分の車が散々な目にあっていたり、危険人物に顔を覚えられてしまったりなどとても正気ではいられないような出来事が続いていても、しっかりと自分を持っているのは強い女性の証拠とも言えます。
結果的に今作ではアナが散々な目に遭うケースが多くなってきますが、それでもグレイにしっかりと歩み寄ろうとするアナの姿勢は素敵な女性の理想像と言えるでしょう。
今作の最後にはグレイからプロポーズを受けるアナですが、そんなグレイも今作では事故に遭っています。ヘリコプターでの移動中に墜落してしまいますが、電気系統の異常ということもあり、事件性も考えられるということでした。
最終的にこれはアナの上司でもあるジャック・ハイドの仕業だということが分かっており、アナもショックを隠せない様子でした。
今作のアナにとっては、味方と言える存在はグレイしかいないと言っても過言ではありません。しかし、アナはグレイとの関係を実らせるためにひたすら前向きに進み続けます。前作では恋愛に翻弄されてしまう女性となっていましたが、今作では一気に大人な対応をしている女性となっています。
前作を観ている人は、前作のアナとの違いを比較してみると面白いかもしれません。
アナのことを本気で愛するグレイにも注目!
前作でグレイは自分の性癖をアナに押し付けてしまいアナと別れることとなりましたが、自分の趣味を覗いたとしてもアナに対しては好意を寄せていたことは事実です。
アナに対してはしっかりとした好意を抱いていたため、アナからの信頼を取り戻そうとするのが今作となっています。
グレイは前作でアナを傷つけてしまったため、今作のグレイは紳士的な男性となって帰ってきます。アナに対して紳士的な態度をとり続けるグレイですが、アナにとっては警戒すべき相手となっているため、かなり警戒されてしまいます。
しかし、グレイは心を入れ替えているため、アナにとにかく寄り添います。改めてアナに対して新しい提案をします。二人の信頼関係を復旧することができたら、グレイの趣味に付き合うという形になります。
提案の後にグレイはアナを自宅へと送り届けていきプレゼントを渡します。プレゼントの中にはMacbookやiPad、ブラックベリー、手書きのメッセージがありました。
手書きのメッセージにはiPadに自分が選曲した音楽をプレイリストとして入れているというメッセージでした。アナはグレイが選曲した曲を聴いて、グレイが本気で自分のことを考えてくれると感じます。
そして、アナの前にグレイの元従属者であるレイラが現れます。元従属者ということももちろんですが、以前グレイの自宅を訪れて手首を切ろうとしたこともある危険人物です。
そんな人物が現れたら、どうしても緊張してしまいますよね。グレイもアナを守るために、レイラなどに対しても細心の注意を払うようになります。
アナと食事に行った際にグレイはアナに対して「君の幸せそうな顔を見ているだけで幸せだ」ということを伝えるなど、グレイが前作と比べて自分の趣味をコントロールしてアナと付き合えていることがわかります
グレイの自宅に急にエレナが訪れた際にもアナが傷つくからという理由で、颯爽にエレナを帰らせていましたしね。
しかし、そんなグレイでも度肝を抜く事件が発生します。アナの部屋にグレイの元従属者であるレイラが忍び込んでいたのです。しかも拳銃を持って。
アナはパニックに陥ってしまいますが、グレイがここに現れてレイラを冷静にさせます。支配者と従属者の関係であるため、レイラをコントロールする事も簡単なのですが、さすがのグレイもこの時は慌てた様子でした。
アナにとってもグレイにとっても、予想できない出来事だったので二人共動揺していました。ここでアナとグレイは口論となってしまいます。アナとしてはエレナの存在もレイラの存在も不安材料となってしまい、グレイに自分は要らないのではと思ってしまいます。
アナはそんな不安からグレイの元から逃げてしまいそうになりますが、グレイは本気でアナと向き合っていたため、アナを失いたくありませんでした。
そこで、自分の今まで隠していた秘密も明らかにします。グレイはサディストであることを明らかにして、自分の母親が薬に溺れていたこと、そしてそんな女性をムチで叩くことに快感を覚えることを明らかにします。
きっと驚かれてしまうかもしれませんが、アナに受け入れてもらうため、自分の秘密を隅々まで話しました。アナはグレイに対して、逃げないということを宣言していますが、グレイはこれを信じることができません。
アナはグレイに「どうしたら信じてくれるの?」と言われて、グレイが出した答えがプロポーズでした。このタイミングでのプロポーズにアナは笑い転げてしまいますが、一旦のこの返事は見送りになります。
しかし、どうしてもアナを失いたくないグレイの決死の判断でしたが、アナに対する愛情は本物ということが明らかになりました。
今作では比較的アナが被害に遭うケースが多くなっていますが、グレイにも試練が訪れます。
仕事の関係でポートランドに行っていたグレイはヘリコプターの後部で火災が起きてしまい、トラブルの影響で音信不通となってしまいました。命を落としかねないトラブルだったのに対して、しっかりと生きてアナや家族のもとに帰ることができました。
この事件もまた、グレイの命を狙ったジャック・ハイドの仕業だということが明らかになっています。
今作ではグレイはアナを傷つけるわけではなく、とにかくアナを守るために大切に接していることが多いです。グレイがサディストではなく落ち着いた普通の男性という面が垣間見えることから、グレイの評判が大きく上がるような作品となっています。
【解説】グレイがアナにプロポーズする結末。続編へのヒントもあり!
本作では「フィフティシェイズフリード」のヒントもいくつか散りばめられているため、続編も観たいという人は必ず1,2作目を見ておきましょう
最終章である「フィフティ・シェイズ・フリード」は今作と登場人物がそこまで変わりません。二人の結婚生活が描かれることになるため、結婚前の生活とはそこまで変わりません。
また、今作の最後にはジャック・ハイドの怪しい動きがシーンとして描かれています。ジャック・ハイドが最終章でどのように関わってくるのかは楽しみにしておくと良いでしょう。
「フィフティ・シェイズ・ダーカー」では、グレイがアナにプロポーズをしてエンディングを迎えました。3作目で語られますが、結婚後となると新婚旅行や子供の話など、今まで以上に忙しく物語が動いていきます。
アナもグレイも仕事に対して熱心な性格なので、結婚生活と仕事の両立などの壁ともぶつかるでしょうし、二人の間を邪魔してくる人物も現れることでしょう。グレイとアナの関係が危ぶまれる瞬間も訪れ、この困難をいかに乗り越えていくのかが次章の見所です。
グレイとアナ以外のカップル、ケイトとエリオットにも注目!
実はフィフティシェイズシリーズを通して、アナとグレイ以外にも恋愛が発展しているカップルがいます。
それがグレイのお兄さんのエリオットとアナの親友であるケイトです。前作の卒業パーティーのシーンでは良い感じになっていることが明らかになっています。
そんなエリオットとケイトの恋愛の発展も大注目で、この二人は3作目にも出てきます。今作ではそこまで出演する回数は多くありませんが、アナとグレイの裏で進んでいく二人のカップルもいいですよね。
ケイトはアナの良き相談相手として活躍している人物でもあるため、フィフティシェイズシリーズの中では欠かせない人物でもあります。
官能シーンが序章よりも豊富に!アナもグレイを受け入れる
フィフティシェイズシリーズの醍醐味とも言える官能シーンですが、今作では比較的多めになっています。
今作はアナとグレイの関係を修復されることが中心的に描かれている作品でもあり、修復するために身体を重ねることも多くなっています。
アナはグレイを拒絶していて、決して身体を重ねるような関係ではありませんでしたが、グレイはアナに自分の秘密や弱みも見せることで受け入れてもらおうとします。
前作のアナにとっては苦痛のほうが強かったグレイとの関係も次第に好転していき、アナは今作でしっかりとグレイを受け入れるようになります。
グレイが普通の関係から始めたい宣言したことから、ノーマルなセックスが多いですが、アナがグレイのことを真の意味で受け入れると、ようやくSMプレイルームの出番を迎えます。
今まで作中で出てきたものの実際に使用されるシーンは多くありませんでしたが、ここでようやく出てきます。
今まで比較的落ち着いたセックスが多かったものの、今作の終盤はかなり激しいものも多くなっているため、前作とは比べ物にならない程です。フィフティシェイズシリーズの醍醐味の一つがラブシーンなので、その点は前作よりもいいかもしれません。
前作からは一転ホッとするラスト・エンディング
前作の「フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ」のエンディングは、アナがグレイのプレイに耐え切れなくなってしまい、ハッピーエンドというよりはバッドエンドと言っても過言ではない内容でした。
前作を見ている人はこれで終わるのかという感想を持った人も多いでしょう。しかし、物語はしっかりと続いており、今作はハッピーエンドを迎える形となりました。
グレイは誕生日パーティーの場でアナと婚約することを発表し、めでたくゴールインというラストを迎えます。いくつもの修羅場があった今作ですが、グレイの元従属者であったレイラは精神病院に再入院となり、グレイをSMの世界に招いたエレナは誕生日パーティーでグレイの母親にビンタされ、クリスチャンとの共同事業も解消する流れとなりました。
今作ではグレイとアナの関係だけではなく、グレイの周辺の人々がとにかく多数出てきて、二人の仲を引き裂こうとします。正直、困難が多いと感じるシーンも多くアナが可哀想に思う瞬間も多いですが、それでもアナはしっかりと立ち向かっていき、無事グレイと結ばれます。
グレイも必死に努力をして、アナからの信頼を必死に取り戻そうとしますが、勢い余って自分を追い込んでしまいます。
若手社長かつイケメンのグレイが富に名声、容姿など、なんでも持っている人物にみえますが、彼も普通の人間のように弱みを持っていて実は脆いです。そんな脆い部分をアナに見せるのですね。
こういった弱みを見せたほうが女性の母性がくすぐられるのかもしれません。トラブルは多発しますが、いいバランスでお互いのことをカバーしながら乗り越えて行きます。
そして、本作ではお互いしっかりと話し合う場面も多くなっており、カップルとしての関係は悪くありません。
フィフティシェイズシリーズは官能的なラブストーリーということから、なかなかカップルで観ることに抵抗を感じる人も多くなっていますが、男女の関係を描いた本作から学ぶことも多いです。官能シーンは少し恥ずかしいと思うかもしれませんが、二人で視聴しても楽しめるかと思います。
音楽、サウンドトラックは必聴の価値あり!
フィフティシェイズシリーズといえば、なんといってもサントラが売れることで有名です。
「フィフティ・シェイズ・ダーカー」に関しても多くの人が購入しており、初動枚数が12万枚を突破しています。映画のサウンドトラックの売上枚数で言えばかなりの成績です。
また、今作の主題歌となったテイラー・スウィフトとゼインのデュエット曲となっている「I don’t wanna live forever」もソングチャートで2位を獲得するなど、大ヒットを連発しています。
サウンドトラックを聴いているだけでも映画の世界観に浸ることができるので、フィフティシェイズシリーズのファンであれば是非聴いてみてください!
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