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『ガチンコ!逆襲のロボとーちゃん』ネタバレ感想・解説・考察!切ないエンディング…。ひろし好きにおすすめ!

大人が面白いと感じるギャグ

キャラクターの中でも人気のひろしをメインにした映画『クレヨンしんちゃん ガチンコ!逆襲のロボとーちゃん』。切なさに泣ける映画で、ひろし好きな方、大人の方にぜひおすすめしたい映画になっていました…。

今回はそんな『クレヨンしんちゃん ガチンコ!逆襲のロボとーちゃん』についての詳しい感想と考察をご紹介していきます。感想と考察ではネタバレを含みますので、映画ご視聴前の方やネタバレを避けたい方はご注意ください!

映画「クレヨンしんちゃん ガチンコ!逆襲のロボとーちゃん」を観て学んだ事・感じた事

・大人にこそおすすめな映画!
・ひろし好きには切なすぎるエンディング

映画「クレヨンしんちゃん ガチンコ!逆襲のロボとーちゃん」の作品情報

公開日2014年04月19日
監督高橋渉
脚本中島かずき
出演者矢島晶子(しんのすけ)
藤原啓治(ひろし)
ならはしみき(みさえ)
遊佐浩二(黒岩仁太郎/署長)
コロッケ(頑馬博士)
一木美名子(小女鹿蘭々)

映画「クレヨンしんちゃん ガチンコ!逆襲のロボとーちゃん」のあらすじ・内容

映画「クレヨンしんちゃん ガチンコ!逆襲のロボとーちゃん」のあらすじ・内容

ある日、しんちゃんと遊んでいてギックリ腰になってしまったひろし。

病院に行ってみたが休診日、家にいると家のことをやれと言われ、公園で家を追い出されたお父さんたちとぼーっとしていても強い女性陣に追い出され、居所なくとぼとぼと道を歩いていると、無料でマッサージを受けないかとセクシーな美女に声を掛けられます。

いつものように鼻の下を伸ばしてマッサージを受けてみると、ぎっくり腰は治ったもののなぜかロボットの身体に!

訳の分からない状況に戸惑うひろしとみさえ、ロボットに喜ぶしんのすけでしたが、そんな野原一家に家庭での立場が弱くなってしまった父親たちの復権を目論む『父ゆれ同盟』の巨大な陰謀がさらに襲い掛かってきます。

映画「クレヨンしんちゃん ガチンコ!逆襲のロボとーちゃん」のネタバレ感想

昔の良い部分を受け継ぎながら新しい要素も取り入れたようなストーリー・映像・ギャグ、家庭内で立場の弱いお父さんがテーマということで、大人が面白いと感じる様な作品だと思いました。

エンディングには切なくて泣けるような展開もあるので、しんちゃん好きな方やキャラの中でもひろしが好きという方におすすめです!

大人が面白いと感じるギャグ

大人が面白いと感じるギャグ(C)臼井儀人/双葉社・シンエイ・テレビ朝日・ADK 2014

いつも通りのおませなしんちゃんが繰り出す妙に大人びたくだらないギャグが今作でも盛り込まれているのですが、今作は特に大人向けな笑いが多いように感じました。

最初のカンタムロボのくだりからなかなかにくだらない展開になっていて、しんちゃんシリーズでよく登場していたカンタムロボの主人公らしき人物が29歳という大人な年齢であること、化学の進歩を取り入れているドリルの話は笑えましたね。

映画内のワンシーンと言ってしまえばそれまでなのですが、カンタムロボというキャラクターは知っていたもののどういったキャラなのかというのは知らなかったので、序盤から驚く部分がありつつ、笑える部分がありつつで面白かったです。

 

そして、家庭で肩身の狭いひろしとお父さんたちもなかなかに笑えましたね。

しんちゃんと遊んでて腰をいわせてしまったのに、当の本人は素知らぬ顔だしみさえとひまわりも心配してくれないし…お父さんたちは家を追い出されてみんなして公園に集まってどんよりとした休日を過ごし、そんな安住の地も主婦・子供に追われてしまい…。とにかくお父さんたちが不憫で不憫で…面白かったです。

その他にも美女の前でカッコつけるいつも通りのひろし、ロボットの姿を誤魔化すために飲み会用のコスプレで…というみさえたちに対して「あそこまでやっても係長どまりか…」というおばちゃんの呟き、男同士のくだらないロボットバトルに引き気味な女性陣とか個人的に笑えました。

 

そして、地味に一番笑えたのがボーちゃんがぼそっと言ったセリフ。ドデカシティの見学中、大人の階段を登ろうという話になった時にボーちゃんがぼそっと「H2O…」と言っていて、最初何のことか分からなかったのですがすぐに『想い出がいっぱい』のことを思い出して、声を出して笑ってしまいましたね。

かなりくだらない小ネタなのですが、個人的に好きなくだらなさでした。年齢的に少し高めの方が理解しやすいような笑いが多かったですし、大人の方が身近にシュールさや不憫さを感じられると思うので、今作は大人の方にこそおすすめな映画になっています。

昔の良さもある映像

昔の良さもある映像(C)臼井儀人/双葉社・シンエイ・テレビ朝日・ADK 2014

やはり昔の映画に比べて映像技術が上がっていることで、カラーや演出共にキレイになっているのですが、昔の良さもしっかりと残っているような映像になっていました。

やはりロボットや機械の質感・動きなどは昔に比べてキレイになっていましたね。

登場人物自体は普段のアニメとそこまで変わっていないのですが、細かい部分に力が入っているのが感じられて良かったですし、普段からアニメを観ている方でも違和感なく観やすいような映像だったと思います。

 

そしてそんな新しい映像技術の中に、しんちゃん映画の昔の良いところもしっかりとあるのが良かったです。

ひろしがロボとーちゃんになったときの1人称視点で街を駆けていくような演出は、映画『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲』のラストシーンと似たようなものがあるように感じましたし。

しんちゃんへのお仕置きとしてピーマン炒めを食べさせているシーンの劇画チックな映像は映画『クレヨンしんちゃん 暗黒タマタマ大追跡』を思い出させるようなシュールさと無駄な力の入れようでしたね。

昔のしんちゃん映画が好きだった者としては、昔の映画を思い出させてくれるような今作の映像は、キレイな映像であること以上に嬉しいポイントでした!

不憫な署長と意外に優しい蘭々

今作は人間がロボットになるというある意味うさんくさいテーマの映画だったので、そんな作品に登場するキャラクターとして署長や蘭々は丁度良いうさんくささ、魅力のあるキャラクターたちでした。

父ゆれ同盟のリーダーで警察署の署長・黒岩仁太郎。亭主関白を気取っていても署長も実は家族の中で立場の弱い側のお父さんで、カッコ悪いという言葉に異様に傷つく妙な繊細さというかメンタル面の弱さがある敵キャラなのですが…なんとも不憫な感じがいたしました。

しんちゃんだと敵キャラは気持ちいいぐらいの悪!というのが多いのですが、今作はテーマがテーマだけに敵側にどうしても同情してしまいましたね。

 

そして、セクシー罪で逮捕された蘭々。アジト脱出の際に段々原が爆発に巻き込まれて落下しそうになっていたとき、ちゃんと足を出して段々原が捕まれるようにしていたり、ひろしと署長がロボットバトルを繰り広げている時には女性陣としゃべっていたり、何とも完全な悪キャラという感じがしなくて良かったです。

同情的になってしまう敵キャラと根は優しそうな女性キャラという組み合わせが、映画『嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲』と似ている感じがいたしました。

ストーリー内容もどちらかと言えば大人向けな内容でしたから、オトナ帝国がお好きな方であれば今作も気に入るのではないでしょうか。

父親という身近なテーマ

父親という身近なテーマ(C)臼井儀人/双葉社・シンエイ・テレビ朝日・ADK 2014

家族の中で立場の弱い父親の復権を目論む父ゆれ同盟の計画・大日本しつけ直し計画。

家族で一番偉いのは父親だ!とか女房、子供が父親にペコペコしろ!とは全く思ってはいないのですが、最近の父親の不憫さというか肩身の狭さを思うとどうしても同情的になってしまいますし、何とも身近に感じるテーマだったなと思います。

平日は仕事で疲れ、休日にゆっくりしようにも家を追い出され…。
女性専用車両はあるのに男性専用車両はなくて…。
レディースデイはあるのにメンズデイはなくて…。
晩酌・小遣い・買い物の制限はあるし…。

最近だとファミレス等でも全日禁煙という店が増えてきているので、喫煙者だと世間的にも肩身は狭いですしなんとも不憫ですよね。

 

もちろん共働きの家庭もありますし、子供がいると育児のこともあるので一概にお父さんだけが虐げられていると思っているわけではないのですが、家族のためにと一生懸命に働いても娘からは汚い物扱い、妻からは邪魔者扱い、世間的にも肩身は狭いですし…なんとも報われない感じがいたします。

共働きで家事分担という家庭は増えてきているものの、まだまだ家庭内で母親と父親が平等になるというか、お互いに持ちつ持たれつで助け合うというのは難しいですよね。

妻・旦那という関係性であればまだ大丈夫なのかもしれませんが、子供が出来るとどうしても出産・育児・仕事・家事と女性側の負担が増えがちになってしまいますし、子供にお金がかかるからと早めに働きに出たいのに待機児童ばかりでなかなか子供の預け場所にも困りますし…。働きに出てからも子供の体調不良・行事・PTAなどで母親側の方が負担は多いですからね…。

なんともお父さん側の不憫さも分かるけど、娘が父親を避けるのも理解できるし、妻が旦那を邪魔だなと思う気持ちや苦労も理解出来てしまう分、身近だけど簡単には解決し難い難しい問題だなと改めて思いました。

切なくて泣けるエンディング

今作はただのひろし似のロボットが造られたというだけでなく、ひろしと同じ記憶や感情を持つひろしのコピーロボットが造られたというのが一番切ないポイントでしたね。

命を掛けて助けたみさえは本物のひろしを見つけた途端に自分よりも本物の方に駆け出して、良かったと涙を流して喜んでいて…それを見つめているロボとーちゃんという画がとてつもなく切なかったです。

コピーされたロボットであっても家族のことを想うひろしには変わりなくて、でもやはり家族側としては生身の本物のひろしが良いと思うのも本心で…両方の想いが分かる分、切なさが増していくような感じがしました。

 

そして戦いのあと、ボロボロに壊れかけているロボとーちゃんとひろしが腕相撲で戦うエンディング。ひろしが勝ちましたが、どちらが勝っても切ないですよね…。

ロボとーちゃんに駆け寄るしんちゃんに「おれはお前のとーちゃんじゃなかったみたいだ…」というセリフ。

ロボとーちゃんも間違いなくしんちゃんのとーちゃんなのに自分を否定するしかなくて、泣き出したいはずなのにロボットだから涙を流すこともできず、笑顔でしんちゃんに答えている姿が切なくて…。

 

そして「ロボとーちゃんもとーちゃんだ!」というしんちゃんに「お前はいい子だ。でっかくなれよ」と返すセリフ。

父親であれば自分だって成長していくしんちゃんを見守り続けたかったはずなのに、壊れゆく自分は見守ることができないから笑顔ででっかくなれよと返すしかなくて、実に切ないセリフだったと思います。

この映画を観ていてマンガ『地獄先生ぬ~べ~』のホムンクルスの話を思い出しました。

少年ひろしの遺伝子を使って作られた小人が、コピーされた存在であることには間違いないんだけど内面は間違いなくひろしで…消すべきなのか悩む少女郷子というストーリーになっていて、今作と似ている部分が多かったです。

ただ結末が違っていて、今作ではロボとーちゃん死亡という形で終わってしまいますが、ぬ~べ~の方ではコピーされた小人のために郷子のコピーもつくって小人だけで幸せに暮らすというエンディングを迎えます。

今作でもそんな感じでみさえやしんちゃん、ひまわり、シロのコピーロボットをつくって、どこかでロボットだけの野原一家で幸せに暮らしているというハッピーエンドのエンディングもあれば良かったのに…と。

ストーリーの流れが似ていた分、エンディングの対極さがどうしても気になってしまって、今作でもハッピーエンドであれば良かったのになと思わずにはいられませんでしたね。

映画「クレヨンしんちゃん ガチンコ!逆襲のロボとーちゃん」の考察

映画「クレヨンしんちゃん ガチンコ!逆襲のロボとーちゃん」の考察(C)臼井儀人/双葉社・シンエイ・テレビ朝日・ADK 2014

普通に考えればロボットの方が強いはずなのに、なぜ腕相撲でロボとーちゃんは負けてしまったのか、父ゆれ同盟の活動は無駄に終わってしまったのかを考察していきます。

あくまでも個人的な考察なのでこれが正解というわけではありませんが、参考程度に見て頂けると幸いです!

腕相撲でなぜロボとーちゃんは負けたのか

いくらボロボロの状態とは言え、普通に考えればロボットのロボとーちゃんの方が強いはずなのに、なぜロボとーちゃんはひろしに腕相撲で負けてしまったのでしょうか。

みさえの「あなた勝って!」のセリフにロボとーちゃんとひろしの両者がハッとなって勝敗が決したことを考えると、あのセリフにロボとーちゃんが負ける原因があったものと思われます。

みさえはロボとーちゃんのこともひろしのことも「あなた」と言っていたことを思うと、どちらか一方のみではなく両者を応援していたのだと思いますが、ひろしはその発言で応援されていると思ったけどロボとーちゃんの方は「自分のことではない」と思ってしまったのではないでしょうか。

ロボとーちゃんもひろしであることに変わりはないけれど、家族の父親・夫として本物の方がふさわしいのではないだろうか、自分よりも本物の方が勝つべきだと思ってしまったのだと思われます。

わざと負けたというわけではないのですが、そのハッとなった一瞬に力を込めたひろしの方が勝った、考え込んでしまって力が抜けたロボとーちゃんの方が負けてしまったということなのでしょう。

敵の活動は無駄に終わったのか

敵の活動は無駄に終わったのか(C)臼井儀人/双葉社・シンエイ・テレビ朝日・ADK 2014

今作の敵・父ゆれ同盟の活動は総帥がロボットだと分かったことで活動終了となってしまいましたが、その活動は無駄に終わってはいませんでした。

ロボとーちゃんの時には子供と向き合う時間をあまり持てていなかったと言っていましたが、ロボとーちゃんとの戦いを通してひろしは休日に家族でお出かけをするようになったり、家族での時間を大切にするようになります。まぁ、元々子煩悩な父親だったと思いますが…。

 

そして、みさえはそんなひろしにガミガミと小言を言うことなく、微笑ましく見守るように。

最初に公園でひろしに話しかけてきた男性は、仲違いをしていた公園の女性と会釈をするようになって公園をシェアできるような良好な関係を築いていましたし、家族とも活動のおかげか話し合うことができたらしく、息子と出かけたりするようになったようです。

署長が自分勝手に人々を扇動したことは褒められたことではありませんが、その活動を通して変われた人もいた、家族関係の修復に向かった家庭もあるというハッピーエンドなのではないかなと個人的には思いました。

「クレヨンしんちゃん ガチンコ!逆襲のロボとーちゃん」は大人にこそおすすめの映画!

子供向けのアニメ映画ということで子供でも楽しめるようになっているのですが、ギャグのテイスト・父親というテーマ・古き良き映像の演出・切ないエンディングのある映画だったので、どちらかといえば大人にこそおすすめしたい映画になっていました。

ひろし好きには泣ける映画なのですが、ストーリー自体とても魅力的で面白いので興味のある方はぜひ実際に視聴してみてください!

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