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映画『インフェルノ』ネタバレ感想・考察・解説!宗教×愛のテーマと新ヒロイン・シエナを絡めたどんでん返しが面白い!

新ヒロイン・シエナが良い!

シリーズ3作目にして新たな展開を見せた映画『インフェルノ』。今までのシリーズ作品がお好きな方にはもちろんのこと、あまりお好みではなかったという方まで楽しめるような新たな魅力が詰まった映画になっていました!

今回はそんな『インフェルノ』についての詳しい感想と考察・解説をご紹介していきます。

感想と考察・解説ではネタバレを含みますので、映画ご視聴前の方やネタバレを避けたい方はご注意ください!

目次

映画「インフェルノ」観て学んだ事・感じた事

・テーマは宗教×愛
・シリーズ作品の良さを引き継ぎながら、新たな展開を見せてくれる
・今までのシリーズ作品がお好きな方から、そうでない方にまでおすすめ!

映画「インフェルノ」の作品情報

公開日2016年10月28日
監督ロン・ハワード
脚本デヴィッド・コープ
出演者トム・ハンクス(ロバート・ラングドン)
フェリシティ・ジョーンズ(シエナ・ブルックス)
ベン・フォスター(バートランド・ゾブリスト)
シセ・バベット・クヌッセン(エリザベス・シンスキー)
イルファン・カーン(ハリー・シムズ)
オマール・シー(クリストフ・ブシャール)

映画「インフェルノ」のあらすじ・内容

映画「インフェルノ」のあらすじ・内容

記憶喪失の状態でフィレンツェの病院で目覚めたロバート・ラングドン教授。自分がなぜフィレンツェにいるのか、なぜ病院にいるのかも理解しきれていない最中、ラングドンは謎の警察官に命を狙われます。

その場に居合わせたシエナ・ブルックス医師の機転によって何とか病院から抜け出し、彼女の住むアパートまで逃げのびることができたのですが、ラングドンはずっと頭の中に残る謎の記憶に苦しめられていました。

さらにジャケットのポケットにはダンテの『地獄篇(インフェルノ)』を描いた絵画が映しだされるペンライトが…。

そんなインフェルノに隠された暗号を解読していくと、人口増加を危惧する生化学者バートランド・ゾブリストという人物に繋がっていきます。

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映画「インフェルノ」のネタバレ感想

映画「インフェルノ」のネタバレ感想

1と2の良さを引き継ぎながらも、謎多き惹き込まれる冒頭・印象的な映像・現代的な要素に満ちた展開とテーマ、そして今までとは違った新ヒロインの裏切り…。

シリーズ3作目にして新たな魅力、展開を見せてくれるような作品になっていました!

惹き込まれる謎に満ちた冒頭

今までのシリーズ作品では状況を説明するような比較的穏やかな冒頭が多かったのですが、
今作はそんな今までのセオリーを壊すような、何の説明もなく脅威に巻き込まれるという謎に満ちた冒頭になっていて新鮮でしたね。

まず犯人と思われる人物が死亡するシーンから始まりますし、その次にはラングドン教授が記憶喪失の状態で目覚め、さらに謎の襲撃者がやってくるという…ついていくのでやっとの展開が次々に起こります。

何も分からない状態からすぐにクライマックスに近い展開が始まるので、今までのシリーズ作品の穏やかな冒頭よりも強制的に興味が湧いてきますし、ストーリーが進むにつれて何故こうなっているのかが分かっていくのを楽しめるような映画になっていました。

 

突然クライマックスで始まる感じは映画『スター・トレック』のようだなと思いましたが、冒頭の伏線が終盤に繋がっていくどんでん返しのあるミステリーらしい印象・雰囲気を考えると、映画『ソウ』シリーズの方が近いかもしれませんね。

今作はソウのようなイヤミス感はそこまでありませんが、ソウの冒頭や雰囲気、ストーリー展開は少し似ているところがあるので、ソウシリーズがお好きという方であれば気に入る方が多い作品ではないかなと思います。

ホラー映画のような印象的な映像

ホラー映画のような印象的な映像

冒頭の襲撃者から逃げるラングドンが意識を失いながら、見ていたインフェルノのイメージ映像は、非常に印象的で謎に満ちていて、ホラー映画のような怖さのある映像になっていましたね。

映画『バイオハザード』に出てくるゾンビのように街を漂う人々、力尽きて地面に倒れ込む人、燃え盛り荒廃している街並みというだけでも怖いのに、映画『着信アリ』の首をひねられた人のような状態の人もいて…今までのシリーズ作品にはない怖さがありました。

ミステリー作品のワンシーンとしては少し怖過ぎるというか、グロテスクに感じる部分もある映像かもしれませんが、ラングドンが持っている謎を深めているような、その後の面白さを加速させるような独特な映像になっていて個人的には好きでしたね。

怖い映像・グロい映像が苦手という方でも、後半は人がバタバタと倒れてはいきますが映像面でのグロテスクさはありませんし、この映像がフルで映されるのは冒頭のシーンだけなので、冒頭部分さえあまり観ないようにしておけば後半は安心して観ていくことができます。

そういった意味では、ホラー映画のような印象的な映像がお好きな方からそうでない方にまで、幅広い方が楽しみやすい映画になっていましたね。

今作のテーマは宗教×愛

今作のテーマは宗教×愛

映画『ダ・ヴィンチ・コード』が宗教×歴史、『天使と悪魔』が宗教×人間だったのに対し、今作は宗教×愛がテーマになっていました。

今作の宗教要素はダ・ヴィンチ・コードのキリスト教とか、天使と悪魔のコンクラーベなどの分かりやすいものではなく、1人の教祖と数人の信者による新興宗教っぽさにあると思います。

地球と人類を救うためにという大義名分を掲げ、「苦痛が人類を救う」「人類こそが病そのもの」といって人類を半数に減らすほどの大量虐殺を行おうとするゾブリストがいわゆる教祖で、彼の意志に賛同したシエナや友人たちが信者という新しい宗教団体だと個人的には感じました。

あくまでもストーリー内で語られたわけではなく個人的にそう感じただけなので、人によっては宗教要素を感じないという方もいらっしゃるかもしれませんが、環境破壊・人口増加を危惧した新興宗教団体だと考えると実に現代の宗教らしいですし、納得できる部分が多かったです。

 

そしてもう1つのテーマが愛。これは何もラングドンの恋模様だけをさしているわけではなく、地球と人類を愛したが故に大量殺人を行おうとしていたゾブリスト、そんなゾブリストを愛したからこそ彼の意志を引き継いだシエナ…それぞれがそれぞれの愛のために行動していたのを強く感じました。

キレイな愛だけでなくお金への愛、仕事への愛などもあって、人によって違った愛をテーマに宗教というもう1つのテーマと上手く混ざりあいながら、愛という言葉がストーリーの根底にしっかりとある感じがして面白かったですね。

テーマが愛ということで、今までの歴史・人間というテーマよりも共感しやすくなっていると感じたので、今までのシリーズ作品だと共感できなかったという方は、今作の方が共感できて楽しみやすくなっているかなと思います。

ストーリーは1作目と2作目をミックスしながら+α!

ストーリーは1作目と2作目をミックスしながら+α!

今作はシリーズ3作目の作品ということで、今までのシリーズ作品の良い所取りをしてミックスしたような展開にしながらも、今までのシリーズ作品にはなかった新たな展開も生み出しているような作品になっていました。

ダ・ヴィンチ・コードの暗号を解きながら警察や暗殺者から逃げる展開。
天使と悪魔の暗号を解きながら敵が隠した危険物を探すような展開。

今作はその2つをミックスして、暗号を解きながら謎の大組織からも逃げつつ敵の隠して危険物も探すという展開があり、さらにそこに記憶喪失、姿の見えない真の敵という新展開をプラスすることで、新たな魅力あふれる作品になっていましたね。

 

そして、今作ではそこに現代要素もプラスされています。

警察がラングドンたちを追うためにドローンを使用していたり、クレジットカードの履歴・PCのログイン履歴から2人の位置を確認して追い詰めたり、ラングドンたちが古い書籍を読むのにネットを使用していたり。

今までの足と頭脳を駆使して真実に迫ったり危機を回避していくような展開も好きでしたが、人口増加や環境破壊のために行われる犯罪という犯行動機には現代要素がよく合っていましたし、移動時間の短縮にもなっていて良かったと思います。

今までのシリーズ作品が過去へ過去へと遡っていくようなストーリーだったのに対し、今作は未来のことを考えたストーリー、現代的な要素が多くなっている作品になっていて、目新しかったですし身近に感じる部分が多かったです。

愛というテーマと相まって、シリーズ作品の中で1番共感しやすい作品になっていたと思います。

新ヒロイン・シエナが良い!

新ヒロイン・シエナが良い!

今作は新たなヒロイン・シエナが良い立ち位置、動き、心理をしていて非常に面白かったです!

最初の印象としては天使と悪魔のヴィットリアに近く、医者として優秀なだけでなくラングドンと一緒に語らったり教えたりしているくらい知的な女性になっているので、ラングドンの隣に立つ人物としてピッタリでした。

さらに良かったのが閉所恐怖症のラングドンと同じように、高所恐怖症という弱さがあったところ。

知的でしっかり者、何かのために必死に戦おうとする強さのある女性ではあるのですが、内側にはちゃんと人間らしい弱さがあったというのがラングドンと被る部分があって、ラングドンの前でも後ろでもなく、隣に立つ人物として相性が良かったなと思います。

 

そんな彼女が実は敵側の存在…ゾブリストの恋人だったというのは驚きましたね。

巻き込まれただけの人物だったけど正義感でラングドンと行動を共にしていたと思いきや、彼女こそがゾブリストの意志を引き継ぐ人物で、謎を解きながら危険なウイルスの元に至ろうとしていたという驚きの展開。

そして最後には彼の願いを成就させるために、自らの命をかけて爆弾の起爆スイッチを押すという悲しみと切なさと、やりきれなさの残る結末に…最初から最後まで、ストーリーを盛り上げてくれる魅力的なキャラクターだったと思います。

結末に向けてのどんでん返し・裏切り!

結末に向けてのどんでん返し・裏切り!

今作も天使と悪魔と同じように全ては犯人側の狂言・偽装事件だったのですが、そこにさらに裏切りというどんでん返しがあって、結末の展開をより盛り上げているように感じられて良かったです!

前作は全て個人で計画した狂言でしたが、今作は組織的な計画のもとの狂言!

病院の鍵・タクシー・電話だったりにヒントは隠されていたものの、組織的な狂言だったためか前作よりも規模が大きくて、ネタ晴らしされるまで狂言だとは全く気付けませんでしたね。

 

さらにシエナの裏切り!こちらも家にあった男性物の服、ゾブリストの遺体写真に目を背ける姿、協力的過ぎる姿等のヒントが隠されていたのですが、今までのシリーズでヒロインが裏切るという展開がなかったため、今作でも彼女だけは間違いなく味方だろうという先入観があって完全に騙されました。

狂言に協力していた、さらに全てを裏切って敵だったというのは良い意味で期待を裏切ってくる展開で良かったですね!

私のように今までのシリーズ作品を視聴済みで、ついつい先入観を持って観てしまう方でも驚き、楽しめるような作品になってたので、シリーズ作品がお好きな方からそうでない方にまでおすすめな作品です。

映画「インフェルノ」の考察・解説

映画「インフェルノ」の考察・解説

ラングドンがデスマスクを盗んだ理由について、ラングドンがラストで落としたものについて、シリーズ内で一番面白い作品について考察・解説していきます。

あくまでも個人的な考察・解説なので必ずしもこれが正解というわけではありませんが、参考程度に見て頂けると幸いです!

ラングドンがデスマスクを盗んだ理由

エリザベスにポインターの調査を依頼されたラングドンが、ポインターの暗号からデスマスクにたどり着き、そこからさらなる調査をするためにデスマスクを盗んだのだと思われます。

デスマスクをガラス越しに見ただけでは暗号が分かりませんし、実際暗号は仮面の裏を水で濡らさなければ分からない状態でしたから、どちらにしても持ち出さなければならなかったのでしょう。

しかしその後、ラングドンはシムズたちに誘拐されてしまい、共に調査をしていたイニャツィオの元にも追手が来て落ち合うことができなかったため、ラングドンにだけ場所を示したメールを残してデスマスクを隠したようです。

ラングドンがラストで落としたものは?

落ちた時の音が軽そうで、長めの紐がついているような形状に見えたので、ラングドンたちが美術館から逃げる際に、職員・マルタから借りていたネックストラップ付の社員証だと思われます。

その社員証とデスマスクを返すために美術館を訪れたのですが、彼女が不在だったためにデスマスクのことだけ伝え、社員証は廊下に落としたのでしょう。

彼女以外の美術館の職員に事情を説明して、手渡しして、お小言を聞くのは面倒だったのでデスマスクが戻ってきた騒ぎに乗じてポンっと社員証だけ置き、「(マスクは)何としても見つけ出して、必ずここに戻す」というマルタとの約束を一応守ったようです。

シリーズ内で一番面白いおすすめ作品は?

1作目の「ダ・ヴィンチ・コード」、2作目の「天使と悪魔」、3作目にあたる今作「インフェルノ」まで、シリーズ3作品を全て視聴しましたが、個人的に3作品の中で1番面白くて好きだった作品は、1作目の「ダ・ヴィンチ・コード」でしたね!

イエス・キリスト、最後の晩餐といった宗教の中でもメジャーどころというか有名な名前が登場していることで全体の規模が大きくなっていましたし、知っている名前が登場することで興味をそそられましたし、宗教と歴史を絡めることでストーリーにボリュームと見応えがありました。

 

さらに「ダ・ヴィンチ・コード」は、3作品の中で1番宗教色が強かったのも個人的には気に入っています。

なかなか触れにくい宗教の話をしながら、キャラクターの推理・考察・語らいを楽しみながらミステリーにもボリュームがあるということで、観ていて一番楽しかったですね。

2作目・3作目は絵画や人間同士の心理戦の方がメインになっていて、面白かったものの宗教が全面に出てくることはそこまでなかったために、1作目を観た後に視聴すると同じシリーズでもテイストが違うように感じました。

逆に宗教色が強い作品、1作目が苦手だったという方であれば、2作目以降の作品の方が観やすくなっているだろうなと思うのですが、個人的には宗教色・歴史に深く突っ込んだ1作目の方が好きでしたね。

映画「インフェルノ」はもう1度観返したくなる!

映画「インフェルノ」はもう1度観返したくなる!

今までのシリーズ作品の良いところを引き継ぎつつ、新たな展開や要素を追加していることによって、新たな魅力が生まれている作品になっていました。

冒頭から隠されていた伏線が多く、結末に向けて次々にどんでん返しや裏切りが起こるような作品になっていたので、機会があればもう1度最初から観返して最初から伏線を確認しながら観てみたいと思える作品です。

興味のある方はぜひチェックしてみてください!

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