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映画『シックス・センス』のネタバレ感想・解説!大どんでん返しのラストが衝撃!ホラー系ヒューマンドラマ

映画『シックス・センス』のあらすじ・内容

映画『シックス・センス』はM・ナイト・シャマランが描くホラー・ヒューマンドラマです。衝撃的なラストが評判となり、「ラストは誰にも話さないでください」という内容のコピーも話題になりました。

ゴーストが見える第6感をもつ少年コールと彼を苦悩から救おうとする小児精神科医マルコム、親子の絆や夫婦愛など、最後まで引き込まれる感動作です。

今回は映画「シックス・センス」の感想や解説、考察を紹介します。ネタバレにつながる解説もあるので、ご注意ください。

目次

映画『シックス・センス』を観て学んだ事・感じた事

・大どんでん返しのラストが衝撃
・親子の絆と夫婦愛に感動
・ホラー要素とヒューマンドラマ要素のある映画が観たい人におすすめ

映画『シックス・センス』の作品情報

公開日1999年10月30日
監督M・ナイト・シャマラン
脚本M・ナイト・シャマラン
出演者マルコム・クロウ(ブルース・ウィリス)
コール・シアー(ハーレイ・ジョエル・オスメント)
アンナ・クロウ(オリヴィア・ウィリアムズ)
リン・シアー(トニ・コレット)
ヴィンセント・グレイ(ドニー・ウォルバーグ)

映画『シックス・センス』のあらすじ・内容

映画『シックス・センス』のあらすじ・内容

ゴーストが見える第6感をもつ少年コール。コールはその能力ゆえに、周囲の人から理解されず、孤独を抱えていました。

小児精神科医のマルコムは、コールを苦悩から救ってあげたいと考え、熱意をもって交流しはじめます。マルコムもまた、過去に救えなかった患者とのことでトラウマを抱えていました。

キラという少女のゴーストを通じて、コールが自分の能力に意味があることを知ります。すれ違っていたコールの母リンとの関係やマルコムと妻との関係など、ラストに向かって物語が大きく動いていきます。

映画『シックス・センス』のネタバレ感想

アクションシーンのないブルース・ウィリスの名演

アクションシーンのないブルース・ウィリスの名演© Buena Vista Pictures

ブルース・ウィリスといえば、『ダイ・ハード』などの代表作をもつアクションスターです。『ダイ・ハード』ではスタントなしでの熱演が話題となりました。

コメディもこなす俳優であり、アクションシーンのほとんどない『シックス・センス』でのブルース・ウィリスの静かな演技は、本作の魅力のひとつだと思います。

ブルース・ウィリスは、心に傷をおった小児精神科医という難しい役を見事に演じきっていて、コールを見つめる瞳も優しくて、人間的な懐の深さも感じさせました。

子役のハーレイ・ジョエル・オスメント

子役のハーレイ・ジョエル・オスメント© Buena Vista Pictures

ゴーストが見える第6感のある少年を演じている子役は1988年生まれのハーレイ・ジョエル・オスメントです。

『シックス・センス』出演当時は、まだ10歳でありながら、卓越した演技力で天才子役として一躍有名になりました。目を潤ませておびえる演技などは迫真で、本当にゴーストが見えているのではと思わせるほどです。

涙を浮かばせるシーンは、オスメントの父親がカメラ越しにセルフを怒鳴るように指示していたとされています。本当に怒鳴られておびえて、涙ながらにセリフを発していたのかもしれませんね。

その後、出演した『A.I』でも涙をさそう悲しくはかなげな演技が秀逸で、人気トップスターの仲間入りを果たします。個人的に、当時の見た目はどことなくブッシュ大統領にも似ていると思っていました。

 

そんなハーレイですが、2006年に飲酒運転とマリファナ所持が発覚し、表舞台から姿を消します。再び、話題となったのはその風貌の変化です。ぽっちゃりと太ってしまって、頭髪もさみしくなり、当時の面影からかなり様変わりしてしまいました。

キアヌ・リーヴスやレオナルドディカプリオなど、撮影中以外のハリウッドスターは、見た目に気を使わなくなる人が多いようなので、彼もそのタイプなのかもしれません。世間は、“落ちぶれた天才子役”というようにハーレイを扱い、いろいろと騒ぎ立てました。

しかし、2016年には映画『コンビニ・ウォーズ バイトJK VS ミニナチ軍団』などに出演し、演技にかける熱意は今も感じさせています。今後の活躍に期待しています。

ホラーだけでないハートフルなヒューマンドラマ

ホラーだけでないハートフルなヒューマンドラマ© Buena Vista Pictures

『シックス・センス』は、ホラーの要素もありますが、“本格ホラー映画”並みの恐怖ではありません。ハートフルなヒューマンドラマの要素が強いので、ホラー映画が苦手な人でも観ることができる作品だと思います。

本作を「ホラー映画ではない。ホラー要素のあるヒューマンドラマだ」という人もいるくらいです。

夫婦愛、親子の絆、孤独を抱えた少年と小児精神科医の友情にも似た心のつながりが、ヒューマンドラマとしての魅力を底上げしています。

随所に使われる赤色に恐怖、ホラー要素

随所に使われる赤色に恐怖、ホラー要素© Buena Vista Pictures

作中には、赤い色が所々で使われています。赤は明るい色で陽気さを連想させますが、“赤い字で名前を書いてはいけない”や“業績のマイナスは赤字で書く”など、あまりよくないイメージとして扱われることもありますよね。

作中にも、赤色のペンで書かれたメッセージや赤色の服を着たキラの母親などが登場します。場にふさわしくない赤い色が衝撃を与え、恐怖へとつながります。

 

そして本作では、幽霊が現れると周囲の気温が下がり、そこにいる人の吐く息が白くなります。幽霊を観ることのできない観客は白い吐息を見るだけで、そこに幽霊がいると気づき恐怖を感じることになります。

具体的なグロテスクさや突然ゾンビが現れる衝撃などではなく、静かに“ゾクリ”とさせる作品だと思いました。

映画の最大の魅力はラストの結末

映画の最大の魅力はラストの結末© Buena Vista Pictures

本作の最大の魅力はラストの衝撃的なシーンです。「なんとなくこういう結果を迎えるのでは」と思わせるような伏線は張られているのですが、ほとんどの人がラストに驚くのではないでしょうか。

映画が始まる前に「この映画には“秘密があります”。ラストは誰にも話さないでください」というような注意があります。

初めて本作を観るときは、ラストで驚くためにあまり伏線を意識せずに観ることをおすすめします。でも、ある程度集中して観ないと、テンポよく物語が進むためラストの急展開についていけない可能性もあるので注意です。

 

また、「ラストを知ってしまったうえで映画を鑑賞しても楽しめた」という声も聞きます。ラストで一気に伏線を回収するので、映画としてのクオリティが非常に高い作品です。結末を知ってしまっている人も、ぜひもう一度観てみてはいかがでしょうか。

結末を知ってから、もう一度見返すと細かな伏線に気づくことができて、本作をさらに楽しむことができます。また、子ども時代に観たときの感想と違い、夫婦愛や親子愛など大人になってから楽しめる要素も増えているはずです。

銃で患者を失った小児精神科医と少年との関係

銃で患者を失った小児精神科医と少年との関係© Buena Vista Pictures

銃の被害者でもある小児精神科医マルコムは少年コールを助けているつもりでした。でも、結局コールに助けられます。2人の間にはお互い支えあうような友情のようなものがあったと感じます。

精神科医とカウンセリングを受ける人との間には、恋愛感情や相互依存の感情が芽生えることがあると聞いたことがあります。本作を通じて、人に正直に悩みを打ち明けることで相手からも信頼されて、深い関係になっていくのだと思いました。

怖いのはキラの登場シーン

怖いのはキラの登場シーン© Buena Vista Pictures

本作を劇場で始めた観たとき、キラという女の子がベッドの下から現れるシーンはとても恐ろしく衝撃的でした。ベッドの下にゴーストがいる、というのはよくある演出ですが、『シックス・センス』のキラの登場の仕方は本当に驚いて、今でも覚えています。

キラは人形劇をビデオに撮って遊んでいて、そこに不測の事態がとらえられていたのでコールに渡すというものでした。同時期の『リング』という映画でも、ビデオテープを使った演出が使われていました。ビデオテープは当時のホラー映画の恐怖を助長させるアイテムのようだったと思います。

最近は、『スマホを落としただけなのに』などがミステリー映画として話題になりましたよね。“ミステリー&ホラー”と“デジタル機器”の相性はいいのかもしれません。次は、スマートスピーカーが問題解決のカギを握ったりするのでしょうか。

コール親子の絆の深さに涙

コール親子の絆の深さに涙© Buena Vista Pictures

仕事と家事育児を懸命にこなす母親と、ゴーストが見えることを母親に打ち明けられなかったコールとの親子愛に胸をうちます。

すれ違いの多い親子ですが、母からの愛情は確かなものだと感じさせます。母親はどんな状態でも、子どもを守ろうと必死でした。ラストの車のなかのシーンでは涙が止まらない人も多いのではないでしょうか。

セリフの意味が深い

セリフの意味が深い© Buena Vista Pictures

本作には人生にもあてはまりそうな深い意味のセリフがちりばめられています。名台詞集を観ているようです。

『シックス・センス』の名台詞として有名なのは「僕には死んだ人が見えるんだ」ですが、それ以外にも、名台詞が多い映画です。

コールが言う「見たいものだけが見える」というのも、ゴーストの特徴ではなく、私たち人間にもあてはまると思います。普段生きていて、私たちも「見たいものだけを見ようとしているのではないか」と考えさせられます。

コールの母親の「ママの顔を見て。ママはコールが悪いなんて思っていないわ」やマルコムの「いいかい、君はバケモノなんかじゃない。いいね、誰かにそんなことを言われても信じちゃダメだ」など、子どもの自己肯定感を育てようという周囲の大人の言葉にも感動します。

『シックス・センス』は実話で見える人が作った?監督には霊感がある?

『シックス・センス』は実話で見える人が作った?監督には霊感がある?© Buena Vista Pictures

『シックス・センス』はゴーストなどが見える人が作ったのかと思わせるほどのリアルティです。口から吐き出される冷気のような白いモヤやベッドの下から現れる少女の霊など、実体験がもとになっているのではと考えさせられます。

ゴーストが見えるコールのおびえた視線や、ゴーストが見えない普通の人の泳ぐ目線も恐怖を誘います。具体的描写の演出が秀逸です。本作の演出家は、インド系アメリカ人監督のM・ナイト・シャマランです。

「ゴーストが見える人が作った」と思わせるほどリアルな演出が話題になり、アメリカのドキュメンタリー番組は、“シャマラン監督には霊感がある”と取り上げたことがあるようです。

結果的に、監督はこのドキュメンタリー番組の取材を拒否したようで、真意は謎のままです。周囲からそう感じさせるほど、リアルにゴーストを描く監督なのかもしれませんね。

 

そして、シャマラン監督に霊感があるという憶測から、『シックス・センス』は実話かもしれないという噂話まで出てきています。主人公のコールはシャマラン監督の少年時代を描いているという推測です。

この推測をぶつけられたシャマラン監督は心外だったようで席を立ったともいわれています。自身の子ども時代を描いていると思われるほど、リアルに映像化できる監督の手腕はさすがです。『シックス・センス』は、同監督の代表作だと思います。

【解説】丁寧に伏線がはられている

ラストにつながる伏線はあちこちに張られています。以下、ネタバレにつながるので、まだ映画を鑑賞していない方はご注意ください。

たとえば、小児精神科医のマルコムは基本的に物にはふれません。レストランの椅子もひきません。

コールの家に行っても、母親とは会話をしません。コールは「ゴーストが見える」という悩みを抱いているのに、母親とのやり取りはなしです。密やかにはられた伏線がラストで一気に回収されるストーリーは圧巻です。

【解説】ドアノブや床などの映り込みにヒントが

【解説】ドアノブや床などの映り込みにヒントが© Buena Vista Pictures

ゴーストは、鏡に映らないし影がないとされていますよね。本作では、一般的に認識されているゴーストの特徴を使って、“誰がゴーストで誰が生身の人間か”を暗に示しています。

生きているなら影や姿が映るはずのものに、ゴーストは映りません。予告編にも登場しているコールが手を伸ばすドアノブやお通夜のときの床などから、誰がゴーストなのかを考えるヒントがあります。

【解説】なぜラストが衝撃なのか

【解説】なぜラストが衝撃なのか© Buena Vista Pictures

『シックス・センス』はラストの大どんでん返しが衝撃ですが、なぜ、ラストのオチに気づかなかったのでしょうか。

まず、マルコムの服装がまめに着替えられるからです。たいていのゴーストはその時の服装のまま、現世に現れます。マルコムはその時に着ていた水色のシャツをほとんどのシーンで着ているものの、ジャケットなどはかわります。一度、トレーナー姿で下には白いTシャツを着ているシーンもあります。衣装チェンジすることで、生身の人間であると感じさせます。

次に、マルコムはコールと自然に会話をしています。コールもおびえることなく、普通にしゃべっているので、マルコムは生きていると錯覚させます。

紳士的なやさしい口調で、コールはマルコムを信頼していくので、彼の人柄に焦点がいき、“彼が生きているかどうか”という疑いから意識がそれてしまいます。

【考察】精神科医は傾聴していても自然

【考察】精神科医は傾聴していても自然© Buena Vista Pictures

マルコムはコール以外の人と会話しません。でも、それはあまり不自然ではありません。コールの母親リンと対面しているシーンでも、マルコムがリンに話しかけることはなかったと思います。

精神科医は悩みのある人の話を聞きだすことが重要な仕事のひとつだと思います。傾聴することがメインとなり、あまりしゃべらなくても疑問を感じません。

マルコムがリンと対峙しているとき、話を聞くことに終始していても小児精神科医という職業から不自然ではないため「なぜコール以外の人と言葉を交わさないのか」という疑問が消えてしまうのだと思いました。

【考察】妻から無視されていると感じさせる演出

マルコムは妻アンナに対しては話しかけますが、アンナからの返答はありません。「アンナからは無視されているようだ」と感じると思います。

「患者を救えなかったマルコムは妻のアンナに失望されている」と感じさせるストーリー展開だからです。レストランでアンナと会話ができなくても、無視されているだけだと受け止められます。アンナが発する言葉も、マルコムに対する嫌味とも自問自答の独り言ともとらえられるものでした。

本作には、いろいろな意味に解釈できる深い言葉が飛び出すので、意味深な言葉が出てきても不自然ではありません。観客は、アンナの発した言葉をストレートに受け取らず、意味深な嫌味だと受け取ってしまいます。そのため、マルコムがアンナと会話できていないという事実から意識がそれてしまい、驚きのラストを迎えるのだと思いました。

『シックス・センス』は感動できるホラー映画

『シックス・センス』は感動できるホラー映画© Buena Vista Pictures

『シックス・センス』の感想と解説、考察を紹介しました。本作は、ラストに大どんでん返しがあるホラー映画です。ホラー要素にくわえ、夫婦愛や親子の絆を描いたヒューマンドラマの要素もある名作です。

ゴーストが見えるという第6感をもつ少年コールと、彼を苦悩から救おうとする小児精神科医マルコムの友情にも似たやり取りが胸をうちます。

そして、コール役を演じたオスメントは天才子役として名をはせ、ブルース・ウィリスもアクションシーンがない役にもはまるという幅の広さを見せつけました。

『シックス・センス』はちりばめられた伏線、衝撃的なラスト、名演技をする俳優陣など、見どころ満載の映画です。まだ観たことのない人も、1度だけ観たことのある人も、ぜひじっくり視聴してみませんか。

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