実話を元にした映画『チア☆ダン 女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話』。チアダンスという競技を知る良いきっかけになりましたし、彼女たちを応援するような立場で観れる映画で、笑いあり・感動ありの面白い映画になっていました!
今回はそんな『チア☆ダン 女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話』についての詳しい感想と解説をご紹介していきます。感想と解説ではネタバレを含みますので、映画ご視聴前の方やネタバレを避けたい方はご注意ください!
目次
映画「チア☆ダン 女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話」を観て学んだ事・感じた事
・チアダンスというものを知る良いきっかけになった
・元気の出る、笑顔をもらえるダンスが魅力的!
・挿入歌の洋楽が気になる!
映画「チア☆ダン 女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話」の作品情報
公開日 | 2017年03月11日 |
監督 | 河合勇人 |
脚本 | 林民夫 |
出演者 | 広瀬すず(友永ひかり) 中条あやみ(玉置彩乃) 山崎紘菜(紀藤唯) 真剣佑(山下孝介) 健太郎(矢代浩) 天海祐希(早乙女薫子/顧問) |
映画「チア☆ダン 女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話」のあらすじ・内容

県立福井中央高校に入学した友永ひかりは、中学からの同級生でサッカー部に所属している孝介を応援したいためだけにチアダンス部に入部。
TVに映るかもしれない…かわいいユニフォーム…と浮かれていたひかりでしたが、そんな彼女を待ち受けていたのは、「目標は全米大会制覇!おでこ出し絶対!恋愛禁止!」と女子高生にとっては超厳しいスパルタ指導をする顧問・早乙女薫子でした。
厳しい指導に周りの子たちは次々に退部していき、自分も一時は辞めてしまおうかと思っていましたが、1年生で部長になった彩乃の存在のおかげでチアダンスの面白さに目覚め、チアダンスを続けていくことを決意します。
そして素人だらけのこのチームで全米制覇を目指そう!と、大きな夢への挑戦を目指すのですが…。
映画「チア☆ダン 女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話」のネタバレ感想
チアダンスというものを知る良いきっかけになる作品というだけでなく、個性豊かなキャラクターたちがチームになっていく経過だったり、彼女達の恋模様を見守りながらこちら側も応援したくなるような、そんな魅力的な作品になっていました。
ラストには顧問に共感して感動できるような展開が待っているので、女子高生が主役の作品に共感できるかなと不安な方、大人の方にもおすすめです!
あまり身近にないチアダンスがテーマ

サッカーやバスケ部などのメジャーな運動部とは違い、チアダンスというなかなか身近にないものがテーマになっている作品だったので、知らなかったものを知る良いきっかけになりましたし、観ていて新鮮に感じる部分が多かったです。
チアリーディングとチアダンスの違いも知りませんでしたし、チアガールとチアリーダーの違いも分からなかったので、主人公たちと一緒にチアダンスというものを知っていくことができて良い勉強になりましたね。
そして、今作で初めてチアダンスというものを観ました。私が今まで観てきたのはアクロバティックな技が印象的なチアリーディングの方だったので、チアダンスというものを観るのは今作が初めてです。
やはりチアリーディングの方が組み手のような合体技があったり、人が宙を舞う投げ技があったり全体的に迫力があるので個人的にはそちらの方が好きかなと思う部分もあるのですが、チアダンスの息・キレ・動きの合っているチームダンスというのが非常にカッコよくて、こちらはこちらで違った魅力のあるダンスだなと思いました。
あの息の合い方は日本体育大学の集団行動に近いものがありましたね。
そしてひかりの「明るく素直に美しく」というセリフの通り、常に笑顔でダンスをしている姿というは実に美しく楽しそうで、こちらもつられて笑顔になってしまうような感じがいたしました。
チアダンスは踊っている人もそして観る人も元気づけてくれるようなダンスで、今作にはそんなチアダンスの魅力が詰まっていて元気が出る様に感じられたので、元気がない時や落ち込んでいる時にはぜひ今作を観てみて頂きたいです!
可愛く自然な広瀬すずさん

今作の主人公・ひかりを演じた広瀬すずさん。CMなどでは観た事あるものの、女優さんとして映画に出演されている広瀬すずさんを観たのは今作が初めてでした。思っていた以上にキレイなお顔立ちの方ですし演技も自然で映画がとても観やすかったですし、ひかりというキャラクターが受け入れやすかったです。
想い人を見つめているときの透明感と輝きのある瞳がとても印象的で、可愛らしかったですね。
顧問の先生に「前髪あってもブスはブス!」と言われていましたが、前髪なくても美女は美女という感じで、印象的なのに他の登場人物から浮き過ぎることもなく、今作のひかりにぴったりな女優さんだったと思います。
そして福井の訛りや方言もやりすぎ感や違和感なく自然でしたし、女子高生らしい前髪を気にしたり恋に悩んだりする表情や動き、友達とキャーキャー騒ぐような動き、明るく振舞っているけど根は暗いというか、みんなで仲良くしたいと言えば聞こえはいいけど結局はなぁなぁで終わらせようとしている感じのキャラクターもすごく自然でしたね。
ただ広瀬すずさんはとても良かったと思うのですが、友永ひかりというキャラクター自体は少しズレているような気がいたしました。
特に彩乃がセンターを降ろされて自分がセンターに決まった時。彩乃の想いを聞いて顧問に直談判しに行くこと自体は別に悪いことではないと思いますし、仲間想いであるというのは伝わってくるのですが、彩乃本人のセンターじゃなくても頑張るという意思、決断や努力を考えていませんし、チームのために尽力してくれている顧問の先生、他のチームメイトの想いや決断も考えていないように感じられました。
相手の言葉に対しての解釈や捉え方が自分とは違うような感じがして、そこだけは少し違和感がありましたね。
メンバーにはダンス経験者からぽっちゃりちゃんまで

ひかりや彩乃と共にチアダンスで全米制覇を目指すメンバーにはストリート系のダンス経験者から、ダンス未経験で上手く踊れない子、アイドル系のダンスを踊る子、踊れるぽっちゃりちゃんまでバリエーション豊かな子たちが揃っていました。
個人的には笑顔が苦手なストリート系ダンサーの唯ちゃんがお気に入りで、真剣な表情でダンスを踊っている時のちょっと松山ケンイチさんに似ている印象的な目元はカッコいいですし、笑ったときの女の子らしい表情のギャップがとても良かったです!
そしてそんなメンバーをまとめる顧問の先生もかなり個性的で…。
最初はスパルタばかりの女子高生に嫌われそうな女教師という印象しかありませんでしたが、彼女たちのためにと努力を怠らない熱血さ、涙もろいのに彼女たちのためにと涙をこらえて厳しく接する姿勢が良くて、最終的には良い先生だなという印象に変わりましたね。
ダンス経験者・未経験者・強すぎる個性の持ち主たち・熱血先生というバラバラなチームがどんどん1つにまとまっていく姿が今作の大きな魅力なので、そんな魅力に見合った良いキャラクターたちだったと思います。
彩乃とメガネ男子との恋模様も…

テーマ的に彼女たちのチアダンスがメインではあるのですが、意外と彼女たちの恋模様というのも魅力的な展開になっていました。ひかりと孝介の恋模様も王道で良いのですが、個人的には彩乃ちゃんとメガネ男子くんの恋模様が特にお気に入りです。
何度でも諦めずに告白してくれるメガネ男子がとても良くて、気付いたらずっと側にいる感じがストーカーっぽい感じもするのですが過度に接触するわけではなく、影からずっと応援し続けたり心配したり、全米大会の時にもちゃんと応援してテンションが上がって踊り出していたり、真正直に真っすぐな少年というのがかなり好印象。
そしてそんな彼の想い人もまた真正直で、何度告白されても真っすぐに「チアダンス部は恋愛禁止だから」とお断りをしていて、何とも応援したくなるような雰囲気のある2人でした。
そんな2人もラストには夢を叶えて彩乃はCAに、メガネ君はパイロットになって空港で再会するという恋愛マンガのようなロマンチックな展開があって、チアダンスと合わせてほのぼのとするような魅力的な恋模様だったと思います。
実話だからこそ仲良しだけでは終わらない

バラバラだったチームがどんどん仲良くなって1つのチームになっていく展開も良いのですが、実話を元にした映画だからこそそれだけでは終わらないのが良かったです。
チームが仲良くあること、息が合っていることはもちろん大切だとは思いますが、だからと言って間違いや改善点を指摘できないようななぁなぁの仲良しグループでは、全米制覇どころか県大会優勝もできないというのが良い展開でしたね。
仲良くしてるだけで全米制覇ができるのであれば誰でもやっていることで、それができないからこそ大きな夢になるわけですから、仲良しでがんばろー!だけで終わっていなかったのが、実話だからこその魅力という感じがいたしました。
ひかりのようにチームの仲を取り持とうとフォローを入れるというのも大切ではあるのですが、だからと言って毎回毎回フォローを入れれば良いという訳ではありませんし、フォローを入れたからと言ってその人が成長するわけではありませんから、その辺りが描かれていたのが個人的にはとても良かったと思います。
ドラマ『ウォーターボーイズ』に似てる

最初は実話を元にした女子高生が主役の青春熱血系の映画かぁ…と正直あまり良い印象は持っていなかったのですが、ノリや雰囲気が個人的に好きだったドラマ『ウォーターボーイズ』と似ている感じがあって、思っていた以上に楽しむことが出来ました。
メジャーではないものに挑戦していくテーマ、個性の強いメンバーがどんどん1つのチームになっていくストーリー、ダンス中に流れるノリの良い音楽、皆で息を合わせて行うダンスという部分がとても似ていて、違うのは性別くらいかなという印象でした。
実話を元にしているからと言って真面目なドキュメンタリーになり過ぎることなく、ウォーターボーイズのようにノリの良い笑いどころを入れていたり、ふざけていたりする部分も多いので、コメディドラマとして楽しめた点も大きかったですね。
人によってはチアダンス、実話を元にした映画ということで敬遠しがちなテーマなのかもしれませんが、観始めさえすれば私のように楽しめる場合も多いと思うので、少しでも興味のある方はぜひチェックしてみてください。
そしてウォーターボーイズが好きだった方であれば、今作も気に入る可能性が高いと思うのでぜひぜひチェックしてみていただきたいです!
ラストには顧問に共感して感動…!

全米制覇!という感動のラストでは、主人公たちと年齢の近い方であれば彼女たちに共感して感動するのかもしれませんが、私は年齢的なものもあってか顧問の先生の方に共感して感動いたしました。
ひかりのお父さん・顧問の先生・応戦する人達の立場に立って、彼女達を応援するようなスタンスで映画を観ていたためか、全米の決勝戦で演じている彼女たちを観ている時には「バラバラなチームがここまでまとまったのか」と感動し、優勝した時にもそれに近い感覚で感動しましたね。
優勝したこと自体にももちろん感動したのですが、どちらかと言えば顧問の先生と同じでバラバラのチームがここまで来たということ、素晴らしい演技ができたということ自体に感動してしまうラストでした。
そう考えると、今作は私のように主人公たち以上の年齢の方こそ楽しめる映画なのかなもしれませんね。
映画「チア☆ダン 女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話」の曲・洋楽解説

今作では作中に流れる曲、特に洋楽が魅力的でしたね!
どうしても単調になりがちな練習シーンも、知っている曲や魅力的な曲が流れることでノリやすくテンションが上がりやすいですし、ダンスを通して全員が繋がっていく盛り上がりが分かりやすくてとても良かったです。
今回は個人的に特に気に入った曲や洋楽について、流れていたシーンと合わせてご紹介していきます!
「青い季節」大原櫻子
まだ皆がバラバラな頃、チアダンスの面白さを知ってもらうためにとにかく1曲通して踊ってみようと、チームの皆で初めて踊った時の曲。
歌っているのは主題歌と同じ大原櫻子さんです。女子高生・青春という雰囲気が感じ取れる少し高めな女性の歌声、ノリの良いリズムがダンスをテーマにした今作に良く合っていました。
そしてこの時のダンスをきっかけにチームがどんどん1つにまとまっていく展開に繋がっていくので、今作の中でもかなり重要な曲になってくるので印象に残りましたね。
「Beautiful Day」
皆で1つにまとまろうと行動を始めたひかりと彩乃、そして孤立していた唯の3人で一緒にダンスを踊った時の曲。
チアダンのオリジナル・サウンドトラックに『the world seems so bright ~ Beautiful Day』という曲名で2曲続けて収録されています。
前半はストリート系ダンスの唯にピッタリなヒップホップっぽい曲調なのですが、後半からはしっとりとしたバラードに変化。そんな曲の変化に合わせて、前半は主人公と部長が唯に合わせたダンスを踊っていたのに対し、後半では彼女たちのダンスに合わせて唯が踊るようにダンスにも変化が現れます。
ここから笑顔が苦手だった唯が自然に笑えるようになり、みんなの結束が高まっていくような展開になっていくターニングポイントになる曲でしたし、何より曲自体とても魅力的なものになっているのでぜひともチェックしていただきたい曲です!
「Problem」アリアナ・グランデ
全米大会決勝戦の2曲目。あの有名なアリアナ・グランデの名曲が使用されています。
1曲目が可愛らしい印象の曲だったのですが、そこから2曲目にかけて大人っぽくセクシーな曲、ダンスに変化していくというのが良くて、表現の幅の広さが感じられ、同じチームでも曲でガラッと印象が変わる感じがしましたね。
やはり名曲ということで日本の応援組だけでなく、海外の観客やライバルグループまで曲に合わせてノッていて、曲からダンス、ダンスから彼女たち自身に引き込まれていくような感じがして個人的には魅力的な曲・ダンスだったなと思います。
「Good Time」Owl City & Carly Rae Jepsen
全米大会決勝戦ラストの曲。こちらも誰でも1度は聞いたことがあるような名曲です。
チームメンバーの満面の笑みを映してからの外側の衣装を脱ぎ捨てる演出に合わせて曲のテンションが変わっているのが非常に良くて、1回テンションを落としてから衣装を脱ぎ捨ててアップテンポに切り替わる瞬間はとにかくテンションが上がります。
Good Timeという曲名も、全米大会決勝戦ラストに掛ける曲としてピッタリでしたね。
落ち込んだときには「チアダン」を

チアダンスというものを知る良いきっかけになりましたし、今作を観て自然と笑顔になり、元気をもらえたような気がいたします。
実話を元にした映画ではあるものの、ドキュメンタリー過ぎず要所要所にはコメディ要素が多く盛り込まれているので、気軽に笑いながら楽しめるような映画だったのも良かったですね。
気軽に観れて元気をもらえるような映画になっているので、気分が落ち込み気味な時にはぜひ今作をチェックして、彼女たちのチアダンスで元気をもらってみてください!
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※2019年7月現在の情報です。