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映画『ポーラー 狙われた暗殺者』のネタバレ感想・解説・考察!凄腕の老人暗殺者VS若者暗殺集団

戦闘シーンがメタルギアソリッドのスネークみたい

映画「ポーラー 狙われた暗殺者」はNetflixのオリジナル作品で、「007 カジノ・ロワイヤル」「ドクター・ストレンジ」などに出演するマッツ・ミケルセン主演の映画です。

この映画は「Polar」という漫画が原作になっていて、引退間近の暗殺者が若い殺し屋集団に狙われるストーリーです。

今回は大人向けのアクション映画「ポーラー 狙われた暗殺者」のネタバレ感想や解説、考察を書いていきます。

目次

映画「ポーラー 狙われた暗殺者」を観て学んだこと・感じたこと

・「キングスマン」と「ジョン・ウィック」に過激な要素を入れた映画
・マッツ・ミケルセンがとにかくカッコいい!メタルギアのスネークみたい
・わりと過激なシーンがあって人がバンバン死ぬ

映画「ポーラー 狙われた暗殺者」の作品情報

公開日2019年
監督ヨナス・アカーランド
脚本ジェイソン・ロスウェル
原作漫画:Polar(ヴィクター・サントス)
出演者ダンカン・ヴィズラ(マッツ・ミケルセン/井上和彦)
カミーユ(ヴァネッサ・ハジェンズ/坂本真綾)
ヴィヴィアン(キャサリン・ウィニック/本田貴子)
ミスター・ブルート(マット・ルーカス/遠藤純一)
アレクセイ(ジョシュ・クラダズ)

映画「ポーラー 狙われた暗殺者」のあらすじ・内容

映画「ポーラー 狙われた暗殺者」のあらすじ・内容

「ブラックカイザー」という名前で活躍する凄腕の殺し屋・ダンカンは、後2週間で50歳の定年を迎えようとしていました。

定年を迎える時には、退職金や年金として数百万ドル支払われる雇用契約になっていましたが、雇い主であるブルートは大金を支払うのを惜しく思い、支払い前に定年退職者を次々に殺していました。

そんな中、ダンカンの元にもブルートに依頼された若者暗殺集団が現れ命を狙われてしまいます。

映画「ポーラー 狙われた暗殺者」のネタバレ感想・解説

キングスマンとジョン・ウィックを足して2で割り、過激な要素をいれた映画

キングスマンとジョン・ウィックを足して2で割り、過激な要素をいれた映画© Jasper Savage / Netflix

スパイ映画である「キングスマン」はポップで紳士的な要素がありながら、登場する味方や敵がバンバン死んでいきます。

「ポーラー 狙われた暗殺者」の冒頭では、引退したばかりの暗殺者がチリの別荘で休暇を楽しんでいるところを、若者暗殺集団が暗殺を狙うというシーンがあります。そこで若者暗殺集団の名前を紹介するシーンがありますが、その時のフォントがとてもポップで、まるでゲームの様なシーンでした。

その後は若い女性がエロ仕掛けで近づき、スナイパーでいとも簡単に暗殺されてしまいます。「キングスマン」にある様な紳士さはありませんが、「ポップさ」と「登場人物がバンバン死んでいく」部分は似ているなと感じました。

 

そして、キアヌ・リーブスが主演の映画「ジョン・ウィック」は引退した凄腕殺し屋の復讐を描いた作品ですが、凄腕殺し屋が主人公という点は「ポーラー 狙われた暗殺者」も同じです。

頼まれた仕事は素早く完璧にこなし、敵の数が多くて圧倒的不利な状態でも、敵を倒してしまう姿はとてもカッコいいです。ちなみに、大人の色気をまとっているマッツ・ミケルセンの年齢は53歳で、キアヌ・リーブスの年齢は54歳です。カッコいい男が主人公のアクション映画という部分は似ていますね。年齢による渋さが出ているのもこの映画の魅力です。

思ったよりも過激な映画かも

思ったよりも過激な映画かも© Jasper Savage / Netflix

「キングスマンとジョン・ウィックを足して2で割り、過激な要素をいれた映画」と紹介しましたが、結構過激な要素が含まれているので、そういった映画が苦手な方にはあまりオススメしません。

敵と戦うシーンや暗殺シーンでは、血がバンバン出てかなり生々しいんですよね。ダンカンが拷問されるシーンもありますが、ハサミで身体を何度も切ったりとショッキングなシーンもあります。

また、アダルトシーンもわりとあり、映画としては本当に何でもありだなという感じです。こういったスパイアクション映画を劇場で公開するとなると、過激なエロシーンなどは減らす傾向にあると思うのですが、Netflixが制作するオリジナル映画ということで、そういったシーンを含んでもあまり問題ないのでしょうね。Netflixの強さを感じた映画でもありました。

【解説】フラッシュバックする伏線、カミーユへの贖罪

【解説】フラッシュバックする伏線、カミーユへの贖罪© Jasper Savage / Netflix

ダンカンは度々、過去の記憶がフラッシュバックすることがあります。フラッシュバックの内容は、車に乗った人物を襲撃して拳銃で暗殺するというものです。睡眠中にこのフラッシュバックで飛び起き、飼ったばかりの犬を誤って銃で撃ち殺してしまうほどのトラウマです。

初めはこのフラッシュバックのシーンが断片的で詳しくはわからないのですが、これが後に繋がる伏線になっています。実はこのフラッシュバックはダンカンが過去に行った仕事の内容であり、ターゲットではなく関係のない家族を撃ち殺してしまう失敗をしていました。

その車の中には小さな少女も乗っていて、少女以外の家族はダンカンが誤って殺してしまうという過去の任務失敗がずっとトラウマになっていたのです。

 

そして、ダンカンは静かな郊外の町に住んでいますが、その近所にいる若い女性・カミーユがこの時生き残った少女でした。そして、カミーユもダンカンが自分の家族を殺した男であると気づいていました。

ダンカンは匿名でカミーユに対して寄付を続けていて、カミーユも「誰かが私に許しを求めている」とダンカンの存在に気づいていたわけですね。

この映画を見始めた時はただのアクション映画だと思っていたのですが、ダンカンという裏の世界では誰もが恐れる凄腕暗殺者の「贖罪のストーリー」でもありました。ただのアクション映画だったとしても十分楽しめるはずですが、この設定があるだけで映画の質が一段階上がった様にも思えました。

ダンカンは心優しい人物?冷酷?

ダンカンは心優しい人物?冷酷?© Jasper Savage / Netflix

ダンカンは冷酷な人物かと思いきや、優しい一面も持っています。ベラルーシのミンクスで出会った売春婦(?)に仕事の手伝いをしたお礼として大金を渡したり、カミーユに頼まれたことで小学校の一日先生として教壇に立ちます。

小学生にナイフの使い方を教えるなど、ダンカンは感覚が少しズレている気もしますが優しい面もあるんですよね。暗殺者として完璧に仕事をこなしているだけで、実際はそこまで悪い人物ではないのかもしれません。

 

個人的に好きなシーンが、小学校で子供たちから質問を受けるシーンです。

子供たちは世界中を飛び回るダンカンに対して、素朴な疑問を次々にぶつけます。「インドでは土葬?」「アフリカ人の服はどんな服?」「トルコ人は七面鳥を食べる?」などそれぞれ気になることを聞きますが、ダンカンがその国の記憶を思い浮かべると、必ず暗殺のシーンが映し出されます。

「アフリカ人の服は夏服 赤も多い」と答える時には、アフリカでの仕事でダンカンが銃撃し、白い服が血で赤く染まる過去の回想が出てきます。子供たちの無邪気な質問に答えている脳裏には、暗殺していた情景が浮かんでしまうという少し笑えたシーンでした。

何でも淡々と答えるダンカンは、授業の終わりで3週間陽にさらされた死体の写真を子供たちに見せます。子供たちの顔は引きつり完全に引いてますが、それに気づかないダンカンは少しヌケているのかもしれませんね。

若者暗殺集団も結局殺されちゃうんじゃないの?

若者暗殺集団も結局殺されちゃうんじゃないの?© Jasper Savage / Netflix

定年が近い老人暗殺者を若者暗殺集団が襲うというストーリーですが、暗殺を指示するブルーとは自分の会社の職員であっても、支払うお金が勿体無いからという理由で暗殺していきます。

ブルートの命令を受けている若者たちも、定年を迎えれば自分たちが狙われる側になってしまう可能性はあります。若者たちはそれで良いんでしょうかね?

若者たちが定年を迎える頃にはブルートがいないことも想定できますが、自分が得するためには身内をも裏切ってしまう様な人物なので、あまり信用できないですよね。

お金のためと言えば仕方ないかもしれませんが、若者たちはダンカンを探す過程でダンカンとは関係ない人を次々に殺していきます。その殺し方が仕事でやっているというよりも、楽しんでいる様に思えたので、そこまで考えていないのかもしれません。

とは言っても、ブルートと若者たちはダンカンに成敗されているので、この想像は意味がありませんが。

戦闘シーンがメタルギアソリッドのスネークみたい

戦闘シーンがメタルギアソリッドのスネークみたい© Jasper Savage / Netflix

敵の拷問によって目を失明したダンカンは眼帯をしているのですが、この時の姿がまさに人気ゲーム「メタルギア・ソリッド」のスネークの様でカッコいいんですよね。

そして、敵をわざと倉庫に誘い込み、兵器を使って全員を倒すダンカンがまたカッコいい!兵器も今まで見たことがない様なもので、指にセンサーが付いていて、指を動かすと設置された機関銃の銃口が動き、自動的に連射されるという最強兵器です。

スパイ映画やアクション映画は敵と戦うために、たくさんある武器の中から使用する武器を選ぶシーンが盛り込まれることがありますが、こういうシーンが個人的に大好きです。「ポーラー 狙われた暗殺者」にもそういったシーンが盛り込まれているので注目です!

 

ちなみに、ゲームデザイナーで「メタルギア・ソリッド」を手がけた小島秀夫監督ですが、この映画の主人公であるマッツ・ミケルセンとの交流もあり、現在、小島秀夫監督が製作しているゲーム『DEATH STRANDING(デス・ストランディング)』にマッツ・ミケルセンが出演します。

小島秀夫監督は映画好きとしても知られていますが、現在ハリウッドで「メタルギア・ソリッド」の実写映画が制作されることが決まっています。まだ脚本が出来た段階だそうですが、スネーク役としてマッツ・ミケルセンが出演してくれればかなり合ってると思うんですよね。

【解説・考察】続編があるかも?カミーユの復讐は依頼主へ

【解説・考察】続編があるかも?カミーユの復讐は依頼主へ© Jasper Savage / Netflix

敵に人質として誘拐されたカミーユでしたが、ダンカンによって助けられます。

助けられたカミーユはダンカンに対して銃を向け、自分の家族を殺したことや今までの苦しみを涙ながらに打ち明けます。

カミーユにとっては最愛の家族を奪ったダンカンは到底許せない存在でしたが、ダンカンがカミーユに寄付し続けていた事や敵の手から救ってくれた事、そして何よりダンカンと関わる中で、そこまで悪い人間ではない事を知ったのでしょう。

ダンカンが極悪非道な人物であれば、カミーユも躊躇なく引き金を引くことができたと思いますが、実は優しいダンカンと触れ合うことで許すことを決めます。この瞬間、ダンカンが長年抱えてきたトラウマ、カミーユが長年抱えてきた悲しみや復讐心が完全に無くなったとは言いませんが、和らいだ様な気がします。

 

そして、ダンカンが誤ってカミーユの家族を殺した仕事を依頼した人物への復讐をするかの様な結末を迎えます。

これは憶測であり個人的な願望ではありますが、続編がある様な終わり方でしたね。Netflixには是非とも続編を作って頂きたいなと思います。

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