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映画『メメント』のネタバレ感想・解説!内容が難しい?記憶障害がテーマの斬新な映画

映画「メメント」のあらすじ・内容

評価が高い作品でありながら、内容が難しい分からないというレビューの多い『メメント』。

個人的にはイヤミス感(嫌な気分になる作品)のある結末と斬新なテーマで楽しむことができましたが、少し残念な部分もある映画だと感じました。

今回は映画「メメント」を視聴した上での感想や個人的解説・考察をご紹介していきます。結末についてのネタバレを含みますので、映画視聴前の方、ネタバレを避けたい方はご注意ください。

映画「メメント」を観て学んだ事・感じた事

・自分も他人も信用ならない
・リメイク版に期待!
・イヤミス系作品がお好きな方におすすめ

映画「メメント」の作品情報

公開日2001年11月3日
監督クリストファー・ノーラン
脚本クリストファー・ノーラン
出演者ガイ・ピアース(レナード)
ジョージャ・フォックス(レナードの妻)
ジョー・パントリアーノ(テディ)
キャリー=アン・モス(ナタリー)
ラリー・ホールデン(ジミー)
スティーヴン・トボロウスキー(サミー)

映画「メメント」のあらすじ・内容

映画「メメント」のあらすじ・内容

ケガの後遺症で過去の記憶はあるが、新しい出来事を記憶できない前向性健忘になった男・レナード。

数分前の記憶が突然失われてしまうことで自分が今どこにいるのか、何をしていたのか分からない状態に頻繁になりながらも自分の残したメモや写真を頼りに、残された記憶にある愛する妻を殺した犯人を追っていきます。

自分の残した犯人へと繋がるメモや自分に対して友好的な記憶にない人々、自分の中に残る記憶。そこから導き出される事実とは…?

レナードの追い求める事実を推理しながら見守るミステリー・サスペンス系の映画です。

映画「メメント」のネタバレ感想

映画「メメント」のネタバレ感想

メメントを最初に視聴した時には斬新!面白い!と思ったのですが、時間が経つにつれて何が面白かったんだっけ?とどんどん記憶が消えていってしまうような印象がありました。

個人的には記憶障害を悪用していた斬新な結末、ゲスさの中にも切なさを感じるようなテーマが大好きだったのですが、個人的に映像のインパクトが弱い点や言葉の違和感が少しあったので、その部分が予定されているリメイク版で改善されれば良いなと思いました。

記憶障害を悪用していたという斬新な結末

記憶障害を悪用していたという斬新な結末

最初は妻を失った悲しみを抱えながら妻を殺した犯人への復讐に燃え、記憶障害ということを乗り越えながら真実に迫っていくようなストーリーなのですが、最後に実は主人公が記憶障害ということを悪用していたという斬新な結末で、個人的にはイヤミス感の残る大好きなストーリーでした。

また、記憶障害でだましていたのは周りの人間ではなく自分であるというのも新鮮。

記憶を忘れてしまう自分のために残したメモにあえて嘘を書き、それによって間違った犯人に行きつくように差し向け、最後には自分でその人物を殺害するように計画していたというのは、他のミステリー・サスペンス映画ではなかなか見かけない狂気めいたものを感じました。

なので通常のミステリー・サスペンス系の映画を求めている方には胸糞悪い、リアリティがないと思われてしまうのかもしれませんが、イヤミス映画がお好きな方、狂気めいた主人公がお好きな方にはおすすめな映画です。

映像としてのインパクトが少し弱い

映像としてのインパクトが少し弱い

斬新な結末、狂気を感じる主人公は大好きなのですが、映像としてのインパクトが少し弱かったです。

主人公が記憶障害という設定のためかストーリーがキャラクターのセリフをメインに進んでいくので、映像としての動きは特になく淡々と進んでいきます。結末で明かされるテディを殺すための計画は狂気めいたものがあり斬新なのですが、殺害方法が凝っているわけではなく、キャラクターに大掛かりな動きがあるといこともなく、アクションが入らないので映画としての盛り上がりには欠けるように感じました。

ミステリー・サスペンス系の映画なので、そもそもそういったものを求めるのが間違っているのかもしれませんが、どうしても映像のインパクトが弱いために記憶に残りにくくなってしまい、個人的にはまた観たい!という感想にはなりにくかったです。

噂によるとメメントのリメイク版が製作されるらしいので、リメイクで今作のような映像のインパクトが弱い点が解消されると良いなと思っております。

怒涛の展開は理解しにくいかも

 

怒涛の展開は理解しにくいかもメメントでは怒涛の展開が続いていくので作業をしながらのながら観は避け、映画に集中できるときに視聴することをおすすめします。

基本的にはレナードの女房を殺した犯人を捜す物語がメインではあるものの、序盤からレナードの記憶障害の原因について、レナードのそばにいるテディやナタリーという人物について、レナ―ドの過去についてなど新しい謎がぽんぽん追加されていくので、集中して映画を観ていないと内容がこんがらがってしまうかもしれません。

特に映画途中にはレナードが思い込んでいる偽りの記憶、周りの人物が用意したミスリードの情報も混じっていたりするので、それに振り回されるともう話がこんがらがってしまい展開ににどんどん追いつけなくなってしまうので、必要な情報を取捨選択していくことが必要になります。

それでも複数ある謎と逆再生で進む物語が相まってどうしても理解しにくい部分はでてきてしまうので、できれば結末を知った上で最初からもう1度映画を視聴し、結末に繋がる物語を確認しながら視聴していくことをおすすめいたします。

記憶が残らないのはツライ…

記憶が残らないのはツライ…

結末で結局レナードは狂気めいた殺人計画に走ってしまいますが、そもそも狂気に走る原因は記憶障害にあると思うと切ないものがあります。

誰かと仲良くなっても記憶することはできず、自分が何をしていたのか、これからどうするつもりだったのかも分からず、自分が何を感じたのかも何も思い出せないというのはツラいですよね。いくらメモを取っていても、その時体感していたものを思い出すわけではありませんし、文面だけでは伝わるものに限界があるので、なんで思い出せないんだと自分を責める原因にもなりかねないのではないでしょうか。

いつ記憶が消えるのかも分からない状態で生活していき、記憶が消える度にここはどこだ?自分は何をしていた?と確認しなければならないですし、日常生活を営むのにも難しいことは多いですよね…。

 

また、本人だけでなく家族・友人など周りの人物にもツラいことなのだと思います。

この映画内でも『サミー』として記憶障害を持つ男とその妻の話が出てきますが、記憶障害を持つ夫を支えるために借金がかさみ、夫婦で一緒に悩むこともできず、自分が怒って声を荒げても夫は何が起きているのかは理解できない…。

夫の記憶障害を治そうと頑張っても治るものでもなく空しく記憶は消えていき、そんな妻に対して夫は訳も分からず「すまない」と謝るしかできず、最終的には妻は自殺にも近い形で命を落としてしまう…そんな二人の姿はこの映画の中でもかなり切ないものがありました。

この話はレナードが過去に出会った人物『サミー』という名前で周りの人物達に話していましたが、実はこれはレナード本人の話だったというのも切ない展開でしたね。自分の話だとは思わず、でも忘れないようにしながらメモを取りずっと他人事として話している姿は、記憶障害の切なさや悲しさをよく表していたように思います。

 

記憶障害のため妻の死の原因を思い出すこともできず、永遠にいもしない犯人を追い続け、犯人がもういないと知った時には犯人になりそうな人物を自分で仕立て上げることで生き続ける姿。そういった点を思うとメメントは主人公がゲスいだけではなく、そういった切なさや悲しみがあった経緯で狂気に走ってしまう切ない映画でもあるのかもしれませんね。

字幕版にはちょっと違和感がある

字幕版にはちょっと違和感がある

私はメメントの字幕版を視聴していたのですが、字幕で表示される言葉の言い回しやニュアンスに少し違和感を感じました。

記憶が消えて覚えていないレナードに対しての言葉なので、わざと分かりにくい言い回しをしているのかもしれませんが、言葉の違和感で少し理解しにくい部分もありました。特にメメントはキャラクターのセリフをメインにストーリーが進んでいくので、その違和感はメメントを観る上ではかなり致命的でしたね。

そういった意味では、もしかしたら吹き替え版の方が字幕版よりは見やすいのかもしれません。私と同じように字幕版を視聴して理解できない部分があった、違和感があったと感じる方はぜひ吹き替え版の方をチェックしてみてください。

難しいメメントをわかりやすく解説・考察

難しいメメントをわかりやすく解説・考察

難しい!と言われるメメントについて、できるだけわかりやすくまとめた解説と、謎の残る部分についての個人的な考察をご紹介していきます。

メメントについて分からない部分があったという方は、ぜひ参考程度にチェックしてみてください!

登場人物についてのまとめ

登場人物についてのまとめ

メメントでは記憶障害の主人公、逆再生されていく物語のためにどうしてもキャラクターの人物像がつかみにくい印象があったので、物語に関わりのある登場人物を簡単にまとめてみました。

レナード

家に押し入った強盗に殴られたため前向性健忘になった男性。

妻を殺した犯人を見つけると言って強盗犯を捜し続けていますが、その強盗犯は1年前にすでに自分の手で殺害しており復讐は終わっているにも関わらず、そのことを忘れてしまっているためにいもしない犯人を求めて、自分で謎を残しながら復讐という名の殺人を続けています。

レナードの妻

レナードの記憶障害に苦悩し、レナードにインシュリンを1日に何度も注射させて死亡。

レナードはそれをサミーの妻の話として語り、自分の妻は強盗に殺害されたと思っていますが、彼女は強盗事件の後も生存していました。

テディ

レナードの復讐に協力している刑事。

レナードに真実を告げながらも忘れてしまうからと言い、復讐完了後も犯人を追い求め続けるレナードに新しい犯人をあてがいつつ殺害させ、自分はそれで金を稼ごうとしています。

ナタリー

ジミーの彼女。ヤクの売人であるジミーのためにバーに勤めながら連絡係をしています。

ジミーが殺されたことでジミーの相棒・トッドに疑われたため、レナードの記憶障害を利用してトッドを襲わせました。今後もレナードに利用価値があると見込んでいるためか、一応レナードの復讐には協力的なようです。

ジミー

ヤクの売人。恋人であるナタリーと協力しながら、相棒であるトッドと共に麻薬の売人をしています。

最後はテディに麻薬を売ると騙されて廃屋に呼ばれ、復讐相手だと思い込んだレナードに殺されてしまいました。

サミー

前向性健忘になる前、保険の調査員をしていた頃のレナードが担当していた顧客。

前向性健忘の振りをして保険金を得ようとしていたが、レナードに詐欺を見抜かれて失敗に終わりました。レナードの過去話では妻がいることになっていますが、それはレナードの思い込みで実際は彼に妻はいません。

結末から始まりに向けて逆再生されていく

結末から始まりに向けて逆再生されていく

メメントは妻を殺した犯人としてテディを殺害するという物語の結末から始まり、なぜテディを殺すに至ったのかを理解するために物語の始まりに向けて進んでいくような、逆再生されていくストーリー展開になっています。

ここを理解しておかないと映画の時系列がうまいこと理解できず、内容がこんがらがってしまいやすいので、このポイントはぜひおさえておいてください。

一応この映画が逆再生されていることを分かりやすくするために、前回のシーンのスタートが次回のシーンの終わりに繋がるようになっているので、シーンの最初と最後をしっかりと確認しながら視聴しておけば、時系列が自分の中でつながりやすくなると思います。

 

また、映画の序盤でも逆再生を知るための重要なヒントが隠されていました。

そもそも映画のスタート。血まみれの写真がどんどん薄くなっていくシーン、死体を写真に撮るシーンが時の流れとは逆に進んでいきます。このシーンがあることで、これからの物語が逆に進んでいくことを分かりやすくしています。

レナードが映画の序盤でフロントの男性と話しているシーンでは、レナードが自分の記憶障害について説明するとフロンの男性が「まるで逆さまだ。先のことは分かるが何をしたかは分からない。俺とはまるで逆だ。」と言うセリフがあるのですが、これはこの映画の逆再生の事を分かりやすくするためのセリフだと考えられます。

この2点を忘れずに覚えておけば、映画の序盤から逆再生を理解することが出来ますよ。映画を視聴する時にはぜひチェックしてみてください!

白黒で始まる電話シーンの意味

白黒で始まる電話シーンの意味

映画中に何度か白黒で始まる電話のシーンがありますが、あれは結末にあるジミー殺害よりも前の話になります。電話の相手はレナードの復讐に協力しながらジミーを殺させるように仕向けたテディ。

あの白黒のシーンにはサミーの話に隠されたレナードの妻の本当の死因、復讐の協力者の存在、写真から分かる復讐の結末、ジミーを犯人だと思い込んだ原因といった、映画の結末に関わる伏線を忍び込ませるために用意されたシーンだと考えられます。

あの白黒のシーンは過去の話ではありますが、ストーリー展開としては逆再生されていません。逆再生されて進んでいくメインストーリーと、通常の流れで進む過去ストーリーを区別するためにわざと白黒で映し出されるのかもしれません。

「電話に出るな」の刺青の意味

「電話に出るな」の刺青の意味

電話に出るなという刺青は、テディを警戒してのことだったと考えられます。

テディはレナードに復讐相手としてジミーをあてがい、ジミーを殺害させることで残された金を得ようとしていましたが、そういった行為をしていたのは今回が初めてではなかった可能性があります。本物の強盗犯への復讐を果たしてから1年経過していることを思えば、今までにも同じようなことを繰り返していたのでしょう。

ジミーより前の殺人でレナードがそれに気付いたのか、またテディがレナードに真実を話したのかは不明ですが、毎回ギャメル刑事として電話で情報をくれるテディのことを警戒したレナードは、また同じようなことを繰り返さないようにするために電話には出るなという刺青を残したのでしょう。

 

突然電話に出なくなったレナードを不審に思ったテディは、レナードを揺さぶるためにレナードの写真と共に電話に出ろと書いた封筒をドアに入れ、レナードの記憶が戻ってしまったのか確認していたのだと考えられます。そうではなかったことを確認したために、テディは引き続きジミーの情報をレナードに伝えていたのでしょう。

そしてレナードが電話を拒否するようになったため、致し方なく直接会って話をするようになり、自分の電話番号をメモさせて、今後はレナード側から電話できるようにしたのだと考えられます。

映画「メメント」のリメイク版に期待!

メメントでは、記憶障害を持った主人公が残された記憶と自分が残したメモで生きていこうといてしますが、記憶は正確なものではなく思い込みも多いですし、メモも自分の想いに左右されているため正しい情報ではありません。

他人に頼ろうにも、記憶障害を持った主人公に近付くのは自分のために主人公を利用しようとする人物ばかり…。イヤミス感があるために好みは分かれるのかもしれませんが、自分について、他人について色々と考えさせられるような映画だったと感じました。

また視聴したいかと言われると個人的にはうーん…といった感じですが、リメイク版が公開されたらぜひ観てみたいと思っています!

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