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実写映画『亜人』ネタバレ感想・解説・考察!CG×アクションが良い!ラストの佐藤の帽子について考察!

CG×アクションの演出が良い!

人気マンガの実写化映画『亜人』。原作とはちょっと違うように感じる部分もあったのですが、CGによるアクションがとても良く、失敗の多い少年・青年マンガ系の実写映画の中では成功の部類に入る作品だと感じました!

今回はそんな『亜人』についての詳しい感想や解説、考察をご紹介していきます。感想と考察ではネタバレを含みますので、映画ご視聴前の方やネタバレを避けたい方はご注意ください!

目次

実写映画「亜人」観て学んだ事・感じた事

・CGによる勢いと残虐さとカッコよさのあるアクション!
・原作を知らない方におすすめな作品!

映画「亜人」の作品情報

公開日2017年09月30日
監督本広克行
脚本瀬古浩司
山浦雅大
原作桜井画門
出演者佐藤健(永井圭)
綾野剛(佐藤)
城田優(田中)
玉山鉄二(戸崎優)
川栄李奈(下村泉)
浜辺美波(永井慧理子)

映画「亜人」のあらすじ・内容

映画「亜人」のあらすじ・内容

ある日、交通事故で死亡してしまった永井圭。しかし、その直後に生き返り動き出したことで、彼が絶対に死なない新人類『亜人』であることが発覚しました。

研修医として平凡な日常を送っていた永井の人生は亜人であることが発覚したことで突如として崩れ去り、非人道的な実験のモルモットにされてしまう苦しみの日々を送ることに…。

そんな永井の前に人類に牙を向く亜人最凶のテロリスト・佐藤が現れたことで、非人道的な実験からは解放されたのですが、今度は衝突する人類と亜人の戦いに巻き込まれ、亜人である自分を追う人間から逃げる日々が始まりました。

亜人となった永井は、人間と亜人のどちらの立場に立つのか…どう生きていくのか…?

映画「亜人」のネタバレ感想

映画「亜人」のネタバレ感想(C)2017映画「亜人」製作委員会 (C)桜井画門/講談社

少し重めなエグいストーリーで好みが別れるかもしれませんが、CGアクション・銃撃アクションともに日本らしからぬ勢いと迫力のあるアクションで、亜人の不死という設定も相まってカッコよさと斬新な魅力のある作品になっていました!

原作とは少し設定や展開が違う部分があるので、どちらかといえば原作ファンというよりかは原作を知らない方、原作に興味がある方におすすめな作品です。

『東京喰種』をエグくしたようなストーリー

『東京喰種』をエグくしたようなストーリー(C)2017映画「亜人」製作委員会 (C)桜井画門/講談社

主人公やざっくりとしたキャラクターの設定が映画『東京喰種(グール)』に出てくる喰種と似ています。ただ今作はそれにプラスして人間からの酷い迫害、非人道的な実験などのエグさがあるようなストーリーになっていました。

死ぬことができない『亜人』と人間を食べる『喰種』と、細かい部分はもちろん違うのですが、見た目は人間と変わらないけれど超人的な力を持っているという点、新人類VS人類という関係性という点でこの2作に共通点は多いように思います。

 

ただ、扱いは圧倒的に亜人の方が悪いです…。

喰種は人間にとって天敵になりえる存在ですから敵対するのはまだ理解できるのですが、人間にとって特別な害のない亜人に対して、世間には亜人保護と言いながら何度も亜人の研究のためと痛めつけては殺し、時には人類の利益のために実験台にしたりと、非常に残虐で非道なことを繰り返しています。

グロいというよりかはエグいという感じで、人間らしいエグさからストーリー自体がかなり重く、ダークになっていました。

個人的にはそんなダークさとミステリー・アクションが相まって面白いと感じたのですが、非人道的な実験や大量殺人などがありますし、人によっては気分が悪くなるような胸糞悪いストーリーになっているのでそういった物が苦手な方はご注意ください。

綾野剛さんの銃撃アクションがGOOD!

綾野剛さんの銃撃アクションがGOOD!(C)2017映画「亜人」製作委員会 (C)桜井画門/講談社

今作は人類の敵役として登場する綾野剛さんがキャラクター・アクションともにとても良かったです!

にやりと笑った表情の不気味さ、人や自分を殺すことへのためらいのなさなどの表情・行動が佐藤というキャラクターに良く合っていたし、銃撃アクションの動きのキレが非常に良くて、思っていた以上にピッタリなキャスティングだったと思います。

綾野剛さんというとドラマ『闇金ウシジマくん』シリーズやドラマ『コウノドリ』のような、優しさや温和さがあるふんわりとしたキャラクターのイメージが強かったので、今作のように冷酷さ・残虐さ・サイコパス感のあるキャラクターが似合うのは意外でしたね。

特にアクションのキレの良さには驚きました!

バッと動き出してターゲットに照準を合わせてピタッと止まる動きは日本映画とは思えないくらいキレが良いアクションで、洋画アクション好きとしては目を引くキレの良さ、魅力的なアクションだったと思います。

CG×アクションの演出が良い!

CG×アクションの演出が良い!(C)2017映画「亜人」製作委員会 (C)桜井画門/講談社

綾野剛さんのキレの良いアクションももちろん良かったのですが、今作はそれ以上にCGの幽霊によるアクション演出が素晴らしかったです!

身体から放出される黒い塵のようなものが集まって『幽霊』と呼ばれる存在になるのは少し中二病っぽいようにも感じますが、少年・青年マンガの実写映画としてグロ過ぎずたんぱく過ぎず、ちょうど良い演出だったと思います。

 

そしてそんな幽霊によるアクションは、人間同士のアクションでは表現できないような迫力や勢い、カッコよさのある魅力的なアクションになっていましたね!

映画前半ではそんな幽霊同士のアクションがメインになっていて、映画後半ではそこに人間同士のアクションがプラスされてきます。正直、幽霊同士だけのアクションの方が好きではあるのですが、CGとアクションのミックスというのも意外と悪くなかったです。

どうしても勢いと迫力が薄れがちな人間のアクションにCGがプラスされることで、人間同士の戦いにもすこしの勢いがプラスされて映像映えする戦いになりますし、ただ戦うよりも迫力が生まれているように感じました。

登場人物が死にまくるという斬新さ

登場人物が死にまくるという斬新さ(C)2017映画「亜人」製作委員会 (C)桜井画門/講談社

普通の少年・青年マンガ系の映画だと異様なくらいキャラクターが死なないようにしている印象が強いのですが、今作では潔いくらいに主人公・周辺人物がバタバタ死んでいくのが斬新で、個人的には良かったと思います。

主人公や敵キャラが不死というのは、普通であればチートキャラと言われてしまうので避けがちな設定なのですが、主人公と敵の両者が不死であること、不死だからこそ虐げられていたり狂ってしまっている部分があるので、ただのチートキャラにはなっていませんでしたね。

 

また、亜人だからと言って一枚岩ではないというのも良かったです。

人間の中にも亜人を拒否する人物や擁護する人物がいるように、亜人側にも人類と戦おうという過激派だけでなく、戦いを避けている人物、普通に暮らしたいと願っている人物がいるのが人間臭くで好きでしたね。

亜人でひと塊になるとどう考えても亜人の方が強くなってしまうので、亜人の中にも適度にバラつきがあることでストーリー・キャラクターの中にも適度な深みが出たし、人間VS亜人のバランスが取れていたと思います。

ノリの良いBGMが魅力的!

ノリの良いBGMが魅力的!(C)2017映画「亜人」製作委員会 (C)桜井画門/講談社

今作はアクションの最中に流れるノリの良いBGMも大きな魅力的でしたね。

BGMによってアクションが盛り上がるというのはもちろんのこと、ノリの良い音楽が大量虐殺をするような残虐な描写と相まって、人が死にまくる勢いのある残虐性・アクションの勢い・全体的なカッコよさを高めてくれているように感じました。

曲自体も作風と良く合っていましたし、3・2・1…のBGMに合わせてアクションが始まる感じも、ゲームの戦闘前ムービー映像でも観ているような感覚で、非常にテンションが上がりました!

ゲーム好きな方であれば、あのBGMを気に入る方は多いのではないでしょうか。

川栄李奈さんも良かったけど…

川栄李奈さんも良かったけど…(C)2017映画「亜人」製作委員会 (C)桜井画門/講談社

映画を最初観た時には人間側にいる亜人が背が低めで幼い顔立ちの川栄李奈さんかぁ…と思ったのですが、見慣れてくると意外と合っていたように思いました。

正直なところ、もう少し身長のある大人っぽい女性の方が合っているのではないかなと思わなくもないのですが、背が小さいからこそ亜人でありながら人類側の立場で戦う力強さとのギャップがよく映えますし、幼い顔立ちだからこそ真剣な表情と柔らかい笑顔とのギャップが映えているように感じました。

なのでキャラクターとしては合っていたと思うのですが、やはり背が低いので城田優さんとの身長差があり過ぎて、アクションシーンは弱いように感じてしまいましたね…。

 

佐藤健さんと綾野剛さんのアクションでは幽霊と共に戦っていたのにも関わらず、川栄さんと城田さんとのアクションではなぜか幽霊でのアクションがなく、生身での戦闘がメインになっていたのも気になりました。

川栄李奈さんと城田優さんに身長差があるからこそ、幽霊をメインに戦わせて人間同士のアクションをそこにプラスするくらいにして、アクションに勢いを出して欲しかったなと個人的には思いました。

【解説】原作とは設定や展開が違う?

原作とは設定や展開が違う?(C)2017映画「亜人」製作委員会 (C)桜井画門/講談社

原作を3巻読んだことがある程度でそこまで詳しくないのであれですが、原作とはだいぶ永井の印象、ストーリーの展開が違うように感じました。

原作の永井はもっと合理的で、人情味に欠ける冷めた人間だった気がしていました。映画版では冒頭で少し冷めた様子があっただけで、映画後半ではかなり仲間想いの熱い男という印象になっています。

 

さらに今作では妹を連れて亜人を追いかける人々から逃げようとしていますが、原作だと確か幼馴染の男と行動を共にしていた気がします。しかし、映画版だと展開が変わっているどころか、幼馴染の男自体登場しません。

そう思うと、原作とは結構違う設定・ストーリー展開にしているのかも…。

原作を知らない方や原作のあらすじ程度しか知らないという方であれば、原作との違いはそこまで気にならず1作品として楽しめると思いますが、原作ファンの方だと「なんで原作と変えたの?」と気になる部分になってしまうかもしれません。

原作からストーリーが変わっていても大丈夫という方であれば良いのですが、どちらかといえば原作をよく知らない方におすすめな作品ですね。

実写映画「亜人」の考察

実写映画「亜人」の考察(C)2017映画「亜人」製作委員会 (C)桜井画門/講談社

今作では詳しく語られなかった亜人という存在について、幽霊とは何なのか、そしてラストの佐藤の帽子を拾う手について考察していきます。

あくまでも個人的な考察なのでこれが正解というわけではありませんが、参考程度に見て頂けると幸いです!

亜人は遺伝しない?

亜人は遺伝しない?(C)2017映画「亜人」製作委員会 (C)桜井画門/講談社

亜人という存在について、今作の中では絶対に死なない新人類としか説明されていませんでしたが、そもそも亜人とはどういった存在だったのでしょうか。

永井は亜人だったものの妹が亜人ではなかったこと、本人もずっと亜人であることを知らなかったことを思うと、亜人とは遺伝性のものではなく突然変異によるものか、もしくは普通の人間が後天的に得られる能力だと考えられます。

見た目は完全に人間と同じで、人間と同じように痛覚があり、車いすや杖を使用している足の不自由な亜人がいたことを思うと、基本的な部分は人間と全く一緒。

ただ違うのは死んだら身体が再生されるということと、体内から放出される黒い塵で幽霊を生成できるということです。突然変異によるものだとしても、後天的に得た能力だとしても、この塵が亜人の能力と関係していることは間違いありませんね。

亜人にしかあの塵が見えないというのも謎ですし…。今作だけでは、まだまだ亜人については分からない部分が多いですね。

亜人が放出する黒い塵から生成された幽霊とは

亜人が放出する黒い塵から生成された幽霊とは(C)2017映画「亜人」製作委員会 (C)桜井画門/講談社

亜人が放出する黒い塵から生成されている幽霊とは、一体どういう存在なのでしょう。

『HUNTER×HUNTER』でいうところの念能力、『NARUTO』でいうところの影分身、『ジョジョの奇妙な冒険』でいうところのスタンド、オカルト的なものでいうところの守護霊のような存在なのでしょうか…。

永井の出した幽霊が最初はいうことを聞いていないことを思うと、必ずしも自分を出した亜人の命令を聞くとは限らず、危害を加えてくる場合もあるようです。

 

ただ、他の亜人の出した幽霊にはそういった傾向が見られないことを思うと、熟練度のようなものがあって操り慣れているかどうかでできること、できないことがあるのかもしれません。田中が病院で下村に攻撃を仕掛けた時に「遠すぎる…」と言って病院内に入っていったことを思うと、幽霊の近くにいた方が操りやすい等があるのかも…。

そもそもあの幽霊単体に意思や感情があるのか、亜人が操っている存在なのかも不明です。

人の声真似をして九官鳥のようにしゃべっていることがありますが、意思をもってその単語を発声しているのかは分かりませんし、意思疎通が出来ているように見える時もあれば見えない時もあるので、まだまだそこら辺のことも分からないですね。

 

そして、幽霊は亜人にしか見えません。そもそも幽霊を形成している黒い塵が亜人にしか見えない成分らしいので、幽霊が人間に見えないこと自体は納得できます。黒い塵が何なのかは全く不明ですが…。

幽霊はいくら攻撃を受けても本体にダメージがいくことはなく、負けても復活させることが可能のようです。

ただ佐藤の発言を思うと、連続して何度も出せるのは永井だけの特別な力のようなので、幽霊を出すためにはある程度の体力や気力、精神力のようなものが必要なのかもしれませんね。ここについてもまだまだ不明点ばかりです。

ラストの佐藤の帽子を拾う手は…?

ラストに死んだ佐藤の帽子を拾う手という謎のシーンがありますが、あれは佐藤が生きている可能性を表しているのではないでしょうか。

そもそも今作で佐藤はビル内に侵入するために、あえて手首を切り落として田中達に持たせておき、本体である自分を腕よりも小さくバラバラにすることで手首の方から再生されるようにしていました。

こうして佐藤はビル内に侵入しましたが、そのバラバラにした本体の方はどうなっているのでしょうか。

 

もしそのパーツがそのままの状態で残されているのだとすれば、ほぼパウダー状に砕かれてしまった身体よりも、木材粉砕機で砕かれた肉片の方が大きいことは明らかです。

亜人が最も大きい肉片から再生されるということを思えば、今度はビルに行く前にバラバラになっていた肉片の方から再生した佐藤が、前回死んでしまった自分が残した帽子を拾っていたのではないでしょうか。

もしかしたら佐藤は自分が永井に負けてしまう可能性があることすらも考慮していて、あえてビルに入る際にバラバラになって再生する方法を選択したのかもしれませんね。

亜人は面白い実写化映画でした!

亜人は面白い実写化映画でした!

CGによるアクションやBGMでテンションを上げて、謎めいたラストや亜人という存在について考察して、ダークなストーリーも楽しめるような面白い実写化映画でした。

原作と違っている部分があるので原作ファンの方にとってはイマイチな作品なのかもしれませんが、原作に詳しくない方、原作関係なくダークアクションがお好きな方におすすめな作品です。

今作だけではまだまだ解明されていない部分が多いので、ぜひ続編が出てほしいですね!

映画「亜人」の動画が観れる動画配信サービス一覧

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