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実写映画『オオカミ少女と黒王子』ネタバレ感想・解説!原作との違いを比較解説!

実写映画「オオカミ少女と黒王子」のあらすじ・内容

人気少女漫画の実写映画『オオカミ少女と黒王子』。カメラワークやエンディングのさっぱりした感じ、キャスティングに少し気になる部分はあるものの、真っすぐな恋模様を楽しめる恋愛映画になっていました。

今回はそんな『オオカミ少女と黒王子』についての詳しい感想と解説をご紹介していきます。感想と解説ではネタバレを含みますので、映画ご視聴前の方やネタバレを避けたい方はご注意ください!

目次

実写映画「オオカミ少女と黒王子」を観て学んだ事・感じた事

・吉沢亮さんが気になる!
・青春真っただ中の真っすぐな恋模様が好きな方におすすめ

実写映画「オオカミ少女と黒王子」の作品情報

公開日2016年05月28日
監督廣木隆一
脚本まなべゆきこ
出演者二階堂ふみ(篠原エリカ)
山崎賢人(佐田恭也)
鈴木伸之(神谷望)
吉沢亮(日下部憂)
菜々緒(佐田怜香)
門脇麦(三田亜由美)

実写映画「オオカミ少女と黒王子」のあらすじ・内容

実写映画「オオカミ少女と黒王子」のあらすじ・内容

恋愛経験0なのに彼氏がいると嘘をついているオオカミ少女・篠原エリカ。

ずっと存在しない彼氏で話をしていたものの、友達に嘘なのではないかと疑われてしまったエリカは街で偶然見つけたイケメンを盗撮し、彼が自分の彼氏だと友達に写真を見せてその場をしのごうとしました。

しかし、その彼はエリカの通う学校で有名なイケメン王子・佐田恭也で、このままだと嘘がバレると焦ったエリカは佐田に事情を説明し、彼氏のフリをしてくれるように頼みます。

王子と呼ばれるだけあって快く彼氏のフリを引き受けてくれた佐田でしたが、実は彼には学校では見せていない黒い裏の顔があって…。

実写映画「オオカミ少女と黒王子」のネタバレ感想

実写映画「オオカミ少女と黒王子」のネタバレ感想(C)八田鮎子/集英社(C)2016 映画「オオカミ少女と黒王子」製作委員会

原作を2巻まで知っているのでどうしても原作のキャラとキャストを比べてしまい、ちょっと違うんじゃないかなと思う部分や気になる部分があったりしたのですが、中には原作以上に好きになるキャラもいました!

気になる部分もあれど、そのままのあなたが好き、自分を好きになってもらいたいという猪突猛進な恋というストーリーや2人が訪れるデートスポットのシーンは面白かった、真っすぐな恋模様がお好きな方におすすめな映画です。

池田エライザさんと玉城ティナさんが友人役に…

池田エライザさんと玉城ティナさんが友人役に…(C)八田鮎子/集英社(C)2016 映画「オオカミ少女と黒王子」製作委員会

エリカの友人・手塚とマリンを池田エライザさんと玉城ティナさんが演じていたのですが、原作で見ていたときと友人の印象がちょっと違うように感じました。

原作でおバカな元気ギャルという印象だったマリンは、映画版だとちょっと陰湿な感じに。

見た目は原作とは少し違うものの雰囲気が良く出ていて良かったと思うのですが、玉城ティナさんがセリフを淡々と読み上げていたためか、おバカな子が茶化しているというよりも、少しイジメているような陰湿さが感じられました。

 

そして、年上と付き合っていることに優越感を感じながら張り合ってくるような印象だった手塚は、映画版だと張り合うことなく一歩引いているような感じに。

エリカの友達役の中では一番自然に溶け込んでいたと思うのですが、原作であったエリカと張り合ってくるような部分はほとんどなくなっていて、エリカが嘘で話していた拘束プレイの話には本気で引いているような感じがありました。

ただ、原作のように一緒に海にダブルデートに行ったりはしませんし、映画序盤以外で友達が必要以上に絡んでくることも少なかったので、最初は気になるものの映画後半まで観ていればそこまで気にならなくなりましたね。

山崎賢人さん演じる佐田君はちょっと違う…

山崎賢人さん演じる佐田君はちょっと違う…(C)八田鮎子/集英社(C)2016 映画「オオカミ少女と黒王子」製作委員会

黒王子・佐田君を山崎賢人さんが演じていたのですが、個人的には山崎賢人さんのドSキャラというのには少し違和感が…。

原作の方では笑顔でドS発言をするキャラだったと思うのですが、映画版だと表情を歪めさせてドS発言をしているためか、オレ様キャラというよりもイライラしているオラつきキャラのように見えてしまって、王子様キャラである佐田君とはちょっと違うのではないかなと思いました。

その表情が相まってドS発言にも脈絡がないように感じてしまいましたし、声量も少し大きすぎるように感じましたね。

山崎賢人さんはせっかく笑顔が可愛らしい方なので、もう少しいたずらっぽく笑いながらドS発言をしていた方が、表情と発言も違和感なく受け入れられますし、原作の佐田君とも近くなっていたのではないかなと思いました。

横浜流星さん演じる健君は惜しい!

横浜流星さん演じる健君は惜しい!(C)八田鮎子/集英社(C)2016 映画「オオカミ少女と黒王子」製作委員会

見た目は原作と似ているし、ハキハキと明るいキャラもそっくりで良かったのにセリフが残念で…個人的には惜しいキャラだった健君。

佐田君の中学時代からの友人ということで、佐田君の家族構成や普段の生活を知っているのは良いのですが、それを初対面の女子にペラペラとしゃべってしまうのは少しデリカシーがなさ過ぎるのではないかなと感じてしまいました。

見た目もキャラも原作の健君に近くていいなと思っていただけに、そこだけが非常に残念。そこさえなければ、イメージ通りの良いキャラだったと思います。

鈴木伸之さん演じる神谷君は良かった!

鈴木伸之さん演じる神谷君は良かった!(C)八田鮎子/集英社(C)2016 映画「オオカミ少女と黒王子」製作委員会

原作の時から意外と気に入っていた神谷君の再現度は素晴らしくて、今作の中でも良いキャラしていたと思っているのですが、少し必要以上に絡んでき過ぎのように感じました。

猫を被っている時の笑顔も可愛らしいですし、ちょうど良いヒョロさとチャラさがあってエリカとの2ショットも違和感なく馴染んでいて、見た目・表情・声質共に神谷君役としてピッタリな方でしたね。

 

ただ、キャラとしてはピッタリだったと思うのですが、映画後半まで絡んでくる必要はあったのかなと思わなくもないです。

エンディングにつながる大事なシーンでも佐田君に絡んでいたりするのですが、神谷君についての話はそこまで深堀りされていませんし、絡んでくる回数も少し多過ぎるように感じるので、無理に彼を絡める必要はなかったのではないかなと。

そのせいで話がごちゃっとしてしまう部分があったので、せっかく良いキャラをしているのだから絡めるならガッツリ絡める、絡めないなら適度な距離感を取る登場をしていた方が良かったのに…と思いました。

吉沢亮さん演じる日下部君がカッコいい!

吉沢亮さん演じる日下部君がカッコいい!(C)八田鮎子/集英社(C)2016 映画「オオカミ少女と黒王子」製作委員会

鈴木伸之さん演じる神谷君も良かったのですが、個人的に今作で一番気に入ったのは吉沢亮さん演じる日下部君でした!

エリカが思い悩んでいる時にはそっと寄り添い、かと言って近付き過ぎることなく程よい距離感でずっと側にいてくれている日下部君は、今作で一番カッコいい男の子だったと思います。

 

そして、お顔立ちもカッコいいですね。くっきり二重でくりくりした目元が印象的で、カッコ可愛いという言葉が良く似合う俳優さんでした。

少したどたどしいしゃべり方をしているのが気になりますが、気の弱い優等生という日下部君のキャラには良く合っていたと思います。

気になったので調べてみると、吉沢亮さんは映画『銀魂』で沖田総悟を演じていたようですね。銀魂を観ていた時にも沖田いいな!と思っていたので、もしかしたら吉沢亮さん自体好きな俳優さんなのかもしれません。

水族館や中華街の細かいシーンが良い

普通の恋愛映画だとさらっと流れていってしまうデートシーンが、少し長めに時間を取りしっかりと描かれていたのは個人的に好きでした。

恋愛映画で定番の水族館デートも水槽の前だけで終わるのではなく、イルカショーまでしっかりと映されていて水族館好きとしてはテンションが上がるし、どこの水族館だろうと興味が湧きました。

研修旅行での中華街シーンでも獅子舞・龍舞などがあり、実際に観たことがないものとしてはそのあたりも気になりましたね。

普段であれば撮影地に興味を持つことはそこまでないのですが、今作では撮影地がとても気になりました。こんな風に作品だけで楽しむだけでなく撮影地にも興味を持つことで、機会があれば実際に行ってみたいなと思えるようなシーンで良かったと思います。

見慣れるとそこまで気にならない

見慣れるとそこまで気にならない(C)八田鮎子/集英社(C)2016 映画「オオカミ少女と黒王子」製作委員会

最初こそ原作とは違った印象のエリカの友人たちや佐田君、健君のセリフなどが気になっていましたが、水族館デートの辺りからそこまで気にならなくなってきました。

風邪でダウンしてしまった佐田君のためにエリカがおかゆをつくっているのも微笑ましいですし、日下部君にヤキモチを焼く佐田君というのも、若さ故の真っすぐな愛だなと納得できましたし。

やっぱりエリカ・佐田君の言動には気になる部分もあるのですが、自分の年齢が主人公たちよりも高くなってしまったために気になっているだけだと思うので、おそらく主人公たちと年齢が近い方であればそこまで違和感はないのだと思います。

 

また、私のように違和感を感じていたとしても、見慣れてくればそういうものだと納得することで最初ほど気にならなくなってくるので、最初でムリ!と思って断念してしまった方でも、最後まで観ていれば多少印象は変わってくると思いますよ。

特に映画後半では個人的に好きな日下部君がメインに絡んでくるので、そのシーンはぜひみて頂きたいです!

「オオカミ少女と黒王子」は猪突猛進な恋を描く

「オオカミ少女と黒王子」は猪突猛進な恋を描く(C)八田鮎子/集英社(C)2016 映画「オオカミ少女と黒王子」製作委員会

今作の恋模様は『猪突猛進な恋』という言葉がピッタリな真っすぐ真正面から挑むようなストーリーになっているので、青春真っただ中なストーリー、真っすぐな恋模様がお好きな方におすすめな映画です。

特に「彼に変わってほしい」「彼を救いたい」と言うのではなく、「そのままの彼に愛されたい」というのが恋模様として良かったですね。

恋愛映画でドSキャラが出てくると「それは本当のあなたではないんでしょ?」とか男性を変えよう・救おうとする、ドSな彼を否定するような展開が多い印象があるのですが、今作はそういったことがなく、そのままの彼が好きと肯定しているのにすごく好感を持てました。

真っすぐに彼が好き、ドSな彼という設定自体はよくあるものですが、そういった意味では恋愛映画として斬新な展開だったかなと思います。

カメラワークが気になる

カメラワークが気になる(C)八田鮎子/集英社(C)2016 映画「オオカミ少女と黒王子」製作委員会

映画序盤から終盤までずっと気になっていたカメラワーク。あえての演出だとは思うのですが、エリカがただ道を歩いているだけのシーンや佐田君が走り回ってエリカを探しているだけのシーンなど、数秒で終わるようなシーンが無駄に長いので見ている途中で飽きてしまう時がありました。

キャラの切なさやぐちゃぐちゃになった感情みたいなものを表現していたのだと思いますが、水族館や中華街のシーンと違って演出が豪華なわけでも魅力的なわけでもないので、ただ長いなぁ…としか思えなかったです。

 

そして、これもあえてなのだと思いますが、カメラを手に持って撮影している時の手振れ・画面揺れが気になりました。特に先ほど申し上げたようなシーンで画面揺れが多いので、シーンの長さと相まって観ているのが辛い時がありました。

他にもカットが少ないのも気になりましたね。1回の撮影でシーンを長めに撮影していて、良く言えば身近な感じがして良かったのかもしれませんが、悪く言えばホームビデオのようで、映画特有の豪華さや映像としての魅力はあまり感じませんでした。

挿入歌はカッコいいんだけど…

挿入歌はカッコいいんだけど…(C)八田鮎子/集英社(C)2016 映画「オオカミ少女と黒王子」製作委員会

映画内では何度か挿入歌が流れるシーンがあり、曲自体はカッコいいしおしゃれな雰囲気だったと思うのですが、映画とは少し合っていなかったと感じました。

曲自体はとてもカッコいいのですが、挿入歌としては少し曲が強すぎますし、音声を消して挿入歌だけを流していることも多いので、そのシーンに対してストーリーや演出よりも曲の方が勝っているように感じました。

MVであればおしゃれで良いと思うのですが、映画の中で流す挿入歌としては曲のチョイスや音量、流すシーン共に失敗していたのではないでしょうか…。

エンディングのキスシーンはうーん…

少女漫画原作の恋愛映画らしい王道のエンディングで展開自体は良いと思うのですが、今作ではなぜかあっさりとしていて、作品のエンディングとしては物足りなさを感じました。

恋愛映画として胸キュンする感じとか、良かった!ハッピーエンドだ!と盛り上がったり微笑ましくなることもなく、ただキスしてチャンチャンっとエンディングを迎えてしまった感が否めません。

「うるさい口だ」とキスするのも悪くはないと思うのですが、映画で観ると少し盛り上がりに欠けるように感じましたし、エンディングに持ってくるセリフとしては少し弱く感じました。

いっそのこと無言でキスするとか、せっかくオオカミ少女と黒王子というタイトルなので、「黙れ」と命令口調の一言でも良かったのではないかなと。

せっかく猪突猛進なエリカの恋が叶ったのだから、もう少しタイトルや今までのストーリーに絡めた締めくくりなり、エンディングをもう少し熱く盛り上げるなりしてほしかったなと個人的には思いました。

「オオカミ少女と黒王子」の原作との違いを比較解説

「オオカミ少女と黒王子」の原作との違いを比較解説(C)八田鮎子/集英社(C)2016 映画「オオカミ少女と黒王子」製作委員会

原作マンガを2巻分まで読んだことがあるので、原作と映画ではどこら辺が違うのか比較解説していきます。

原作を知っているから映画を観ようか悩んでいるという方、映画が面白かったから原作を読んでみようかな悩んでいる方はぜひ参考にしてみてください!

友達の設定・印象が違う

原作では友達は手塚・マリンの3人で仲良しグループでしたが、映画版ではそこにプラスした4~5人組で仲良しグループになっていました。

また、映画版と原作では友達たちの印象も違うように感じましたね。

盗撮の仕方が違う

原作ではバレないように盗撮したけどバレちゃったという展開でしたが、映画版ではそもそも隠す気がなく、佐田君の真正面に飛び出して撮り逃げするという盗撮方法になっていました。

海のダブルデートとクリスマスデートが水族館デートに

海にマリンカップルとダブルデートをしにいく話と、クリスマスデートの話がくっついて水族館デートをする話になっていました。

それに伴い、マリンカップルは登場しない形に。

看病の話が短くなっていた

確か原作ではおかゆをつくった後に目の前で食べてもらうシーンがあったはずなのですが、映画版ではおかゆをつくったあとはそのままにしてエリカは帰っていきました。

その代わり、看病帰りのエリカがご機嫌で歌を歌いながら帰るというシーンが追加されています。

細かい演出が短縮、変更、追加されている

2つの話をくっつけて1つの話にして時間短縮していたり、看病の話が変更されていたり、細かい演出の違いはやはりあります。

そして短縮した分、映画オリジナルのシーンが追加されていました。

ファミレスでの話が健の勤めるカフェに

原作ではエリカが佐田に水をかけたりしていた場所は普通のファミレスでしたが、それが健の勤めるアルバイト先のカフェに変更されていました。

王子の印象が違う

原作だと面白がってイジワルでドS発言をしているような印象があったのですが、映画版だとイライラしてイジメている様にみえる部分がありました。

原作ファンというわけではないので、原作との違いで個人的に気になった部分はそのくらいでした。

真っすぐな恋模様がお好きな方に

個人的にはカメラワークやエンディングのさっぱり感、原作との違いで気になってしまう部分もありましたが、観ていく内にキャストとキャラの違和感はそこまでなくなっていきますし、ストーリー自体は面白い映画だったと思います。

青春真っただ中の高校生たちによる、真っすぐな恋模様がお好きな方におすすめな映画です!

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