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映画『ぼくらの七日間戦争』ネタバレ感想・考察!宮沢りえさんの映画デビュー作!広がっていく大人VS子供の戦い!

子役たちの演技はそこまで上手くはない

大人対子供の戦いを描いた映画『ぼくらの七日間戦争』。宮沢りえさんの映画デビュー作ということで時代を感じる部分はあるのですが、古臭さのない今観ても楽しめるような映画になっていました。

今回はそんな『ぼくらの七日間戦争』についての詳しい感想と考察をご紹介していきます。感想と考察ではネタバレを含みますので、映画ご視聴前の方やネタバレを避けたい方はご注意ください!

映画「ぼくらの七日間戦争」を観て学んだ事・感じた事

・時代を感じるが古臭くはない
・アニメ映画として生まれ変わるリメイク作にも期待大!
・子供時代を懐かしみながら大人側にも共感できる大人におすすめ

映画「ぼくらの七日間戦争」の作品情報

公開日1988年08月13日
監督菅原比呂志
脚本前田順之介
菅原比呂志
出演者宮沢りえ(中山ひとみ)
五十嵐美穂(橋口純子)
我孫子里香(馬場久美子)
菊池健一郎(菊池英治)
工藤正貴(相原徹)
鍋島利匡(安永宏)

映画「ぼくらの七日間戦争」のあらすじ・内容

映画「ぼくらの七日間戦争」のあらすじ・内容

厳しい校則の元、時には暴力的な指導が行われる青葉中学校。ある日、そんな学校の悩みや家庭の悩みを抱えた1年A組の男子生徒8人が突然の家出を決行します。

自分の家から食糧品や思い思いの物を持ち寄って、町はずれにある廃工場に立てこもり、学校のない、大人のいない自由な生活をスタートさせました。

しかしそんなことを大人が見過ごすはずもなく、彼らの両親は学校に抗議に押しかけ、学校の先生たちと共に連れ戻そうと廃工場へとやって来ますが、生徒たちは奇想天外な作戦でことごとく大人たちを撃退していきます。

連れ戻そうとする大人たちVS廃工場に籠る子供たちの七日間に渡る戦いが爆発します!

映画「ぼくらの七日間戦争」のネタバレ感想

1988年公開の映画ということでかなり古い映画になっているのですが、映像はキレイに整えられていて観やすいですし、ストーリーやテーマは今観ても遜色ないような魅力的な映画になっていました。

どちらかと言えば大人と子供、どちらの立場にも共感できるような大人におすすめな映画です!

宮沢りえさんが若い…

宮沢りえさんが若い…

1988年公開ということで今から30年以上前の映画になっているので、出演されている俳優・女優さんも皆さん若くて、変わらないなと思う部分もありつつ若い!と感じる部分もあって、ストーリーとは全く関係ないところではあるのですが、個人的に楽しむことができました。

ついこの前観た映画『湯を沸かすほどの熱い愛』で母親役を演じていた宮沢りえさんが、今作では中学生の娘役ということで、自分の中でタイムスリップしたような違和感にも似た感覚がありました。

しかし宮沢りえさんの意志の強そうなしっかりとした目元あたりは、今と全く変わっていませんでしたね。

今作が映画デビュー作らしいのですが、そんな風には見えない堂々とした演技で作品の中でいい意味で目立っていましたし、面影のある意志の強そうな目元がキャラクターと良く合っていたと思います。やはり現在も人気の大女優はデビュー作でもスゴイですね…。

 

そして子供と敵対関係にある大人の中にも、見覚えのあるような人気の俳優さんがチラホラ出演されていました。

校長の側にずっといる教頭先生らしき教師は、映画『おくりびと』で火葬場のおじさん役だった笹野高史さん。笹野高史さんの優しそうな顔立ちが、体裁を気にして子供の母親側にも気を使いつつ、基本的には校長先生にすり寄る優柔不断な八方美人タイプの教頭というキャラクターにマッチしていました。

ストーリー的にはそこまで絡んでくる重要キャラという訳ではないのですが、その顔立ちにマッチしたキャラクターと笹野高史さんの独特なオーラが相まって、印象に残りやすかったですね。

 

生徒に無断で持ち物検査を行った歴史教師は佐野史郎さん。こちらも神経質そうなお顔立ちが、校則に従って生徒を厳しく取り締まるキャラクターとよく合っていて、印象に残りやすかったです。

このお2人はパーツ的に若いなとは思う部分もあるのですが、トータルの見た目的には現在とほぼ変わっていないように感じました。30年経っても変わらず人気で映画に出演されていて、見た目的にもそこまで大きな変化がないというのはやはりスゴイなと思いましたね。

古い映画を観ていると、現在人気の女優・俳優さんの原点や凄さを改めて知ることができるので、そういった意味でも古い映画を観るのは楽しめるのではないでしょうか。

古い映画だけど観やすい


さすがに30年以上前の映画ということで、小物・人物・服装・演出などに古さを感じる部分はあるのですが、古臭さを感じることはなく観やすい映画だったなと思います。

音声はどうしても古い映画独特の籠っている感じになってしまっているのですが、個人的にはその籠っている感じもキライではないですし、古い映画だと俳優・女優さんんがしっかりと声を張って発声してくれるので、籠ってはいるもののセリフ自体は聞き取りやすくそこまで問題はありませんでした。

 

テーマ・ストーリーに関しては、今の時代に観ても遜色のないものだったと思いましたし、むしろ今の時代の方がありえそうなテーマでしたね。

現代でも教師による暴行、未成年者の家出、家庭内の不和等は問題になりやすいことですから、そういった意味では古い映画だからと思っている方でも観やすいようなテーマの映画だったのではないかなと思いました。

なので観てみたいけど古い映画だからな…と躊躇している方にもおすすめできる映画です!

行き過ぎた生徒指導

子供たちが家出をし、戦う原因となる教師の厳しすぎる生徒指導は、時代的なものもあるのかもしれませんが、現代では考えられないような行き過ぎたものばかりでした。

朝礼中に生徒達のカバンの中身を勝手に漁って、学業と関係のないものは勝手に奪い取ったり…学業と関係のない物を持ってきた生徒が悪いのですが、年頃の子供たちのカバンの中身を無断で見るのはよろしくないですよね。

 

そして当たり前のように殴る・蹴る…肥満体型の子供に対して「豚」発言といった体罰。それだけでも十分酷い行為ではあるのですが、個人的には女子生徒の前髪を勝手に切り落としたのが1番驚きましたね。

たかが前髪と思われるかもしれませんが、髪の毛というのは自分の中で強いこだわりがあったり、コンプレックスに関わる部分があったりしますから、それをあんな普通のハサミで勝手に切り落とされるというのはあまりにも酷い行為だと思いました。

子供が家出したことで学校に抗議にやってきた母親たちに向かって、家出は親の責任だろう、家庭環境に問題があるんじゃないんですか?という発言も現代では考えられないもので…。

今の学生とPTAに気を使いすぎな学校というのもいかがなものかなとは思いますが、ここまでやり過ぎるのはありえないことだなと、平成生まれの者としては感じました。

子供側にも大人側にも共感できる

大人になると大人に反抗して家出をする子供の気持ちも、家庭や仕事でイラついてしまったり、子供のことを思うあまり塾に通わせたり厳しく指導しようとする大人側の気持ちも、どちらの想いにも共感できました。

家庭環境に悩んでいたり、先生の指導・勉強に悩む気持ちは理解できますし、自分が子供時代にも似たようなことを思ったことがあるなと懐かしみながら、子供時代の夢を映像として楽しんでいる気分で観ることができます。

ただ大人の視点で観ると、どうしても将来後悔するんじゃないかなとも思ってしまいましたね。

自分たちで生きていく!みたいなことを言ってはいますが、親が働いて買った物品を勝手に盗んで持ち寄っているだけですし、住んでいる廃工場だって彼らの持ち物ではないですし、今は良くても将来はどうするつもりだったのかなと思う部分もあります。

 

そして、そんな子供の将来を案じて学校にちゃんと通ってほしい、家に帰ってきてほしいという親の気持ちも理解できるし、将来のことを考えると学校の決まりに従って生きていけるようにならなければならないということも理解できし、子供相手にイラつく先生の気持ちも理解できました。

なので2つの視点から楽しめるような映画だったかなと思います。

子供視点から観れば大人が敵!大人と戦う!という感覚で楽しめますが、一度大人側の視点に立って観てみると子供が妙な反抗をし出して面倒だなとか、規模の大きいイタズラをしているなという感覚で、大人側のイラつきや焦りに共感しながら楽しむことも出来ました。

子供視点で楽しんだという方は、ぜひ2周目に大人視点でも楽しんでみていただきたいです!

先生VS生徒から問題が無駄に広がっていく様が面白い

先生VS生徒から問題が無駄に広がっていく様が面白い

子供たちの家出という簡単に解決しそうな問題がだんだん他の大人たちも巻き込んで広がっていき、どんどんこじれていくのが面白かったです。

今作は学校に不満を持った子供たちが先生に反抗するために、家出して廃工場に引きこもり学校に行かないという先生VS生徒の戦いだったのですが、それに親が絡んでくることで大人VS子供という戦いに広がっていき、最終的には警察VS子供軍の戦いにまで広がっていきます。

たまたま戦車が廃工場にあったからというとんでも展開があったからここまで問題が広がり、大人たちが子供を舐めていたためにここまでこじれて最終的には負けてしまったのかなと思うと、もう少し良い戦い方があったのではないかなと思わなくもないです。

大人が子供を舐めることなく、対テロリストのように銃を構えて威嚇していたり、先生たちが押しかけてきたときに子供を1人人質に取って他の生徒に出てくるように促したり、せめてさすまた程度でも武器を持っていれば状況は全く違ったのではないでしょうか。

もしかしたら、こうなっていたかもしれないなと思わせるぐらい、家出という子供時代の黒歴史を無駄に広げて展開していたのがスゴイなと純粋に思いましたし、面白かったです。

大人 対 子供という構図

大人VS子供という戦いの構図、敵の規模がどんどん広がっていく感じが最近アニメ化もされた人気マンガ『約束のネバーランド』と似ているなと感じました。

戦いの重さが違うという部分はあるのですが、子供たちが自分たちのために、自分の仲間のために、自由のためにと知恵を振り絞って戦っている雰囲気というのは似ているのではないかなと思います。

なので、古い映画だからと苦手意識を持っている若者でも、観始めれば意外と惹かれる部分の多い映画なのではないでしょうか。

 

また、大人VS子供の戦いと言うことで、最初は映画『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ モーレツ! オトナ帝国の逆襲』と似た雰囲気なのかなと思っていましたが、しんちゃんたちが大人と戦っているのは大人たちを取り戻すためですから、今作の大人を拒絶しているような戦いとはかなり雰囲気が違っていましたね。

ただ子供のイタズラで大人を翻弄している戦い方、どうして知っているのか分からない大人びた所は似ています。なのでオトナ帝国が好きだった方であれば、今作も気に入る方が多いかもしれませんね。

子役たちの演技はそこまで上手くはない

子役たちの演技はそこまで上手くはない

「子役たちの演技が下手」という感想を見掛けましたが、確かに子役たちの演技は上手いわけではないものの下手ではないので、違和感はなかったかなと個人的には思います。

言いにくそうにしているというか言い回しにムリがある感じ、古い映画の籠った音声と相まってセリフを読んでます感があるにはあるのですが、下手という程の大きな違和感はありませんでした。

最近の映画だと子役がビックリするぐらい演技派で、難しいセリフをスラスラと読み上げる子が多く、それを観た後だと人によって今作の子役が下手だと感じてしまうのかもしれませんが、個人的には上手くはないけど下手ではない程度のことだったと思います。

むしろ反抗的な子供という設定のキャラが、饒舌にスラスラとしゃべっていても逆に違和感がある気もしますから、今作のちょっと普通の子っぽいくらいが丁度良かったのではないでしょうか。

アニメ映画でリメイク予定!


「ぼくらの七日間戦争」は2019年12月にアニメ映画となって生まれ変わるということで、今作で面白かった部分が引き継がれているのか、今作にどんな部分がプラスされているのか非常に楽しみですね!

公式HPや予告動画を観てみたところ、リメイク作では2020年を舞台に新たなストーリーが始まるというでテーマやタイトルは同じものの、現代らしさを追加することで今作とは違った新たな魅力溢れる作品になっているようです。

今作を観ていて、もしここにスマホがあればなと思うシーン、SNSがあればエンディングでもっと面白い展開が生まれたんじゃないかなと思う部分がいくつかあったので、その辺りがリメイクで盛り込まれていればいいなと思います。

 

そして今作で不明瞭だった子供たちの目的について、何のために大人と戦っているのか、最終的に大人に何を求めているのかが明確になっているといいなと、今から期待が膨らみますね。

今作自体、誰でも観やすいような映画だったとは思うのですが、リメイクにあたって舞台が現代になりアニメ映画になったということで、より若者でも観やすいような映画になっているのではないかなと思います。

今作を気に入った方からそうでない方にまで、リメイク作をぜひチェックしてみていただきたいです!

映画「ぼくらの七日間戦争」の考察

今作に登場こそしたものの、謎のままだったホームレスのおじさんについて考察していきます。

あくまでも個人的な考察なのでこれが正解というわけではありませんが、参考程度に見て頂けると幸いです!

ホームレスのおじさんは何だったのか

おそらく原作中では何か役割や背景があったキャラだったと思われるのですが、実写映画化に伴ってよく分からないキャラのまま終わってしまった廃工場に住むホームレスのおじさん。

ホームレスであるという点、子供たちを応援しながら見守っていること、子供たちがなぜかおじさんに懐いていることを思うと、おじさんももしかしたら過去に家出をした人物なのかもしれません。

子供にとっては時代こそ違うものの同じ家出仲間だから懐いていて、おじさんにとっては自分と同じようなことをしている彼らを微笑ましく見守っていたのではないでしょうか。

今作では語られていなかったので実際のところは不明ですが、もしかしたら続編の『ぼくらの七日間戦争2』ではこのおじさんの詳細も語られているのかもしれませんね。

リメイク版も気になる!

古い映画ということで気になる部分もありましたが、古臭さは感じることなくテーマ・ストーリー共に共感しやすい映画になっていたので、どなたでも観やすいような映画だったのではないかなと思います。

そして今年にはアニメ映画としてリメイクされるということで、そちらにも興味が湧くような魅力的な映画になっていました。リメイク版も機会があれば観てみたいですね!

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